「雪を楽しむ7つの方法」

去年の年末から定期的に降る雪。晴れる日も多く、積もった雪も融けるけれど、融けたらまた雪が降る。そんな天候がここ最近続いている。村の生活では雪が降ると不便になる事が出て来る。雪が膝下辺りまで積もるので外を動き回れないし、雪が降った翌日など融け残った雪が凍りつき、地面は滑りやすくなる。幼い頃は、雪なんて滅多に降らず、降った日には大喜びしていたのに、今は朝起きて一面銀世界になっていると、若干気持ちが沈んでしまう自分がいる。いつの間にか大人になってしまったのかとか、利便性ばかり考えて純粋に物事を楽しめなくなってしまったのかとか思い悲しくなったので、大人になっても雪を好きになれる方法を考えてみた。

まず雪の日は暖かい。いつも重ね着している服装では暑すぎるので服を一枚減らしている。調べてみると、雪を降らす雲が地上からの熱が放出されるのを防いでくれるのと、水蒸気が雪になる時に熱エネルギーを出すらしくそれで暖かくなるらしい。
次に、夜が明るい。普段は真っ暗で何も見えないのに、月明かりが雪に反射して村全体が明るく見通せるので、ランタンが全く必要ない。満月だから明るいのかと空を見上げてみても、満月ではなく半月だった。半月の光だけで里山の奥の方まで見えるので本当に驚いた。
さらに、村ではじめて発見した楽しみ方も沢山ある。例えば、雪の結晶を虫眼鏡で観察すると形が違う物が多く、面白い。その形も上空の温度によって変わるそうで、空の様子が雪を通して分かったりするのだ。




無意識に雪を楽しんでいる事も多い。雪の上を歩く感触も何だかやみつきになるし、パウダースノーを蹴り上げてみても無性に癖になる。なかなか固まらない雪を必死に固めて、目標を定めて投球したりもしている。普段見られない、里山の動物たちの足跡も雪の上に残るので行動範囲やルートが分かり、その足跡を追跡したりしても、普段気が付かない発見があったりもするのだ。

こう改めて考えてみると雪のいい所がいくつも思い浮かんだ。やっぱり、他に大変な事ばかり考えてないで、こういう些細だけれど雪の日ならではな楽しみ方も丸ごと楽しみたいと思った。

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