「山梨で学ぶ 魅惑の芳醇ワイン」

正直、ワインという飲み物に対して高級な物という勝手な印象を持っていた為、今まで身近に感じた事はなかった。過去に飲んだ事はあるけれど、赤ワインの渋さや苦みに顔をしかめてばかりだった。山梨県勝沼に行くまで、そんな僕が「ワインの良さ」を理解出来るかどうか心配だった。しかし、実際に色々と学んでみると、そんな心配は吹き飛び、奥深いワインについてどんどん知りたくなった。

まずワインとは、そのままでも充分おいしいぶどうが原料になる。穫れたての甲州ぶどうを潰して作った正真正銘100%のブドウジュースは、今まで飲んだ飲み物の中で間違いなく5本の指に入るくらいの美味しさだった。まず、飲み比べて初めて分かった事はぶどうの出来によって、ワインの味が全く変わるという事。その年の天候によっても変わるし、土地の環境の違いによっても変わる。同じ品種を同じ工程で造っているのに、どうしてここまで変わるのか、ただただ驚くばかりだった。さらには、ぶどうの品種だったり、ワインが作られる工程なんかでも味が変わる。




僕は、白と赤の作り方の違いさえも知らないまるっきりの初心者だったので、聞く事全てが新鮮で感心させられっぱなしだった。そして、学びながらも、実際に試飲する事で舌でも実感する。色々なワインを味わった結果、まだまだ赤ワインの渋さを楽しむまでに大人になっていない僕の好みは甘口の白ワイン派。まあ、結局はワインに関してはお子様なのかもしれない。
ただ、多くの人がワインの虜になり夢中になる理由が少し分かった気がする。本当に、奥が深い・・・!

休日にはプラッとワイナリーを渡り歩き、ほろ酔いになりながらもこれからの季節、本番を迎える紅葉を楽しむなんて過ごし方も最高だと思えた。今回の研修が終わってから、どうも本屋とかテレビでワインという文字を見ると「あっ」と気になる自分がいる。もしかしたらワインの奥深さにハマっていっているのかもしれない。
村に戻ったら、甘いぶどうをつくるのはもちろんだけど、色々な場所にぶどうを植えてみて「テロワール」を楽しんでみたいなと思った。

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