「美味しいイチゴができる訳」 |
そこで食べさせてもらうイチゴはどれも本当に美味しかった。正直、今まで食べたイチゴは甘いというより酸っぱいという印象が多かったが、栃木で食べたイチゴは甘くて、酸味が程好いのだ。そのままでも勿論美味しいが、これでケーキを作ったら絶品だと思う。そして、赤くて美味しそうなイチゴを探しているとワクワクする。いつの間にか、イチゴ狩りの気分になっていた。 ただ、このイチゴは生産者の方々からするとただ美味しいだけではダメなようで、栽培にも品種を生み出すにも、様々な苦労があった。 |
最後は、ロイヤルクイーン。一箱3500円で売られている超高級なイチゴ。ここで、品種改良の方法も教えて頂いた。 「女峰」「とちおとめ」などお店でよく見かける品種は、病気に強い・形がいい・美味しいなど様々な条件をクリアしたもので、何千もの株を何年もかけて選別する。お米の品種改良もそうだけど、美味しいだけではダメなのだ。そんな苦労の上で生まれた、ロイヤルクイーンは甘さが想像以上で驚いた。酸味はひかえめで、甘みがとにかく濃厚だった。高いのもうなずけた。これを生んだ赤木さんは栽培する農家の方もきちんと指導し、土壌の温度などの基準を作っていた。江戸っ子のようにチャキチャキとし、面白いトークを交えながら教えてくれた赤木さんは、一見イチゴを開発した人には見えないけれど、話しを聞くうちにイチゴへの深い愛情を感じる事が出来た。この想いが甘いイチゴを生む理由の一つなのかもしれない。 |