手延べそうめんとは
 細く切る手打ちに対し、手延べは一本の麺を鍛えながら伸ばし、細くする製法。
小麦粉ならではの独特のコシと歯ごたえを生む。ちなみに一般的に細いのがそうめん。太いのが冷麦。手延べの場合、そうめんの条件は直径1.7mm以下。それ以上はうどんと呼ばれる。

材料

- 白素麺 -

中力粉 1.5kg
水 750cc
塩 30g

- 緑素麺
-
中力粉 500g
塩 10g
ほうれん草汁 250cc

- 赤素麺 -

中力粉 500g
水 250cc
梅汁 大さじ2
塩 10g

- 黄素麺
-
中力粉 500g
水 250cc
からし粉 5g
塩 10g

1. 手ごね・足踏み・寝かし
うどんと同じく小麦粉と塩水を合せ、強くもみ込みコシを出す。充分こねることで食塩水がよく浸透しグルテンの形成が促進される。

2. 板きり
1.でできた円盤状の生地に包丁で切れ目を入れて帯状にする。

3. 油返し
2.でできた帯状のものに油を塗りながら引き伸ばしていく。乾燥すると麺は細くならず、途中で切れてしまう。そこで保湿の意味でも油を塗ることは重要。

4. ねかし・ほそめ
3. でできたものを30分間寝かせ、再度伸ばしていく。グルテンは寝かせることで、麺の中の水分と反応し、さらに強く繋がる性質があり、寝かす作業は麺づくりにおいてとても重要。ほそめ作業は4回に分けて少しずつ伸ばしていく。4回目のほそめ作業が終ったら1晩麺を置く。

5. ほそめ・あやかけ
翌日、断面が直径約7〜8mmの麺を掛け巻き器にかけ8の字上にあやがけし伸ばしの準備を行う。

6. 小引
下の竹部分を足で押さえ上方へ引っ張る。麺の抵抗感に注意しつつ、できる限り細く伸ばす。なかなか一回の伸ばしではうまく伸びないので、箱の中で寝かす。最後に2m近くまで伸びる麺もあった。


7. 乾燥
2時間役場の縁側で麺を乾燥させる。乾燥後の麺を測ってみると、約半分くらいのが1.7mmを越えていた。


8. 保管
19cmに切断し保管する。このサイズが一般的に素麺がおいしい長さとされている。この長さは江戸の後期から広まり、今は全国に定着している。麺は棚の中で5ヶ月程保管し、熟成させる。



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