2009年4月 土作り クワイは「柔らかい土」と「水」を必要とする。その為、水の管理がしやすい調整池の隣の池で栽培することに。 深さ20cmほどの所に実るため、備中鍬で深く耕す。最後に調整池から水を入れ、土と水をなじませる。 |
2009年5月 植え付け 代掻きが終了し、さっそく塊茎(かいけい)を植え付けていく。 クワイは夏に向けて葉を広げ、光合成で作られた栄養分を土の中に貯蔵し、秋には1株から10個ほどの実をつける。 そんな実がつく地下茎の長さを考え、畝幅が90cmで株間が40cmを基準に、一つずつ丁寧に植えつけていく。 |
2009年6月 芽出し 植え付けてから1ヶ月。クワイ独特の葉が広がった。葉が鍬の形に似ているため、「クワイ」とも言われているが、諸説には色々ある。 |
2009年7月 葉かき 畑の作物が日照不足に悩む中、クワイの葉は10枚程になっていた。これは、クワイにとって「葉かき」を行う目安となる。 「葉かき」とは、10枚くらいに増えた葉を6〜7枚まで刈ること。葉を刈ることで、土に光が多く当たり、地下茎の生長を促す。さらに、古い葉を刈り取ることで、風通しが良くなり病気の予防にもなる。 そして、刈り取った葉は、土に埋め緑肥にする。 |
2009年9月 実なり 「走り切り」の効果が出たのか、地下茎の太さが倍近くになり、数も増えていた。 そして、その地下茎の先には、直径1cmほどの実がなっていた。 後は、収穫まで緑の葉が枯れるのを待つ。 |
2009年10月 実の様子見 里山から紅葉が始まる頃、クワイの葉は紅葉することなく、まだ青々としていた。 試しにいくつか掘り起こしてみると、実は直径2.5cmと1ヶ月前(1cm)と比べると2倍近くの大きさになっていた。 収穫の目安は3cm。もう少し待てば収穫。 |
2009年11月 葉を刈り取る 1ヶ月後の収穫作業をし易くするために、根元がしっかりしているうちに上部の葉を刈り取る。 土の中には地下茎が無数に広がり、その先端には大切なクワイの実がついている。肥大してきた実を傷つけないために、刈り取った株の部分を歩くのがこの作業のポイント。 足場が限られる中、すべての葉を刈りとるのは大変な作業だった。 |
2009年11月 鳥(セグロセキレイ)被害 順調に生長していたクワイの実が、泥の中から引き出された状態で削れていた。 明雄さんによると、鳥が食べたのではないかということ。 このままではクワイ全滅となる危険性もあるということで、急いで漁網を使いクワイ池全体を覆った。 後はこれで、クワイが守られることを祈るしかない。 |
2009年12月 収穫 漁網による鳥対策が功を奏したのか被害は広がらず、待望収穫の時を迎えた。大きいものから小さいものまで、大量260個も収穫出来た。 水で洗い、薄皮を剥がすと綺麗な青色が出てきた。この青さは、良質なクワイの証拠。 洗ったクワイは、凍らなければ水につけて春まで保存ができるということで、10℃以下にならない室で保管することに。 |