工程@ 蒸し[60秒] 摘むと茶葉は酸化がどんどん進行するので、すぐさま100℃の蒸気を茶葉に当て、酵素の働きを止める。蒸し時間がお茶の味を左右する。短ければ浅蒸し、長ければ深蒸し。今回はコクが出る深蒸しにすることに。深蒸しの目安は1分間。蒸気をまんべんなく当て、1分経過したら香りを逃がさぬようすぐさま冷ます。 |
工程C 重回転揉み[30分] 引き続き揉みの作業が続く。内部の水分量が減り軽くなると重回転揉みの工程になる。 今度はしっかり力を入れながら、茶葉の塊を転がし続け水分を揉み出しつつ、内側の組織をしっかり壊す。 |
工程D 中上げ ここまで計1時間40分。一度、茶葉を焙炉から上げる。 転がし、揉み上げる作業が続き焙炉の和紙には茶渋が付着。そのままの状態で揉み続けると渋みが茶葉に移ってしまうのできれいに拭き取った。 |
工程E 揉み切り ここからが仕上げの段階。 焙炉に戻した茶葉を両手で30cmほどの高さに持ち上げ、細く撚っては落とす。 |
工程F 軽繰り揉み 最後は高く上げずに焙炉の中で包むようにやさしく揉む。この工程を終えた頃には、茶葉はきれいな針のような状態になった。ここまで、3時間と11分。あとは乾燥のみ。 |
工程G 乾燥 揉み上げた茶葉を暖かい台の上に薄く広げる。広げた茶葉の真ん中に丸く空間を持たせる事でそこから熱が放出され焦げにくく出来る。 15分ごとに崩し揉み上げては、また均等に広げる作業を繰り返す事2時間。外はすっかり暗くなっていた。半日以上手を動かし続け、ようやくお茶が完成した。およそ1kgの茶葉が最終的に200gまでになった。 |
煎茶完成 完成した茶葉を早速頂く。手揉み茶の旨みを最も引き出すには、湯の温度=50℃〜70℃。急須で蒸らす時間=約1分。 |