テンカラ釣り
いよいよ本番。近くの川に向かった。まず、ラインと呼ばれる黄色い糸とハリスと呼ばれるテグスの先に、手作りしたオリジナルの毛鉤を付ける。名人の指導のもと、絶対に無くしたくないので、固く結びつけた。
テンカラ釣り、開始。
肘を支点に45度に腕を曲げながら釣り竿、そして糸を操る。空中を舞うかのように黄色い糸が踊り、水上に毛鉤が着水する。なるべく優しく虫だと勘違いするように心掛けながら、竿を操る。毛鉤が川の流れに流されていくのを手で感じ取りながら、魚がかかるのを待つ。毛鉤を落とす場所も重要らしく、この時期よく釣れるイワナやヤマメは流れが合流する場所や岩や草の陰などを好むため、そういった場所に目掛けて毛鉤を落とすようにする。
しかし、これがなかなか難しく、少しでもタイミングを間違えば糸同士が絡んでしまったり、草に毛鉤が引っかかってしまったりとなかなか思い通りの場所にいかなかった。ただコツが掴めていくと命中率も上がった。魚が食い付く感触を待ち続けたが、結局釣り上げる事は出来ず、この日の釣れ高は名人が釣り上げたヤマメ一匹だけだった。また、いつか挑戦して絶対に釣り上げる感動を味わいたいと思った。 |