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DEATH NOTE

2006年10月~2007年6月 放送
ストーリー(第1話~第19話)

第1話「新生」

2006年10月3日放送

「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」という力を持つ、死神が落とした恐るべき“デスノート”。

ノートを拾い、世の中の犯罪者たちを抹殺して理想的な新世界を築こうとする高校生・夜神月と、彼の行為を止めるべく捜査に乗り出す謎の名探偵・L。

一冊のノートから始まる天才vs天才の壮絶な頭脳戦が繰り広げられる…

 

第2話「対決」

2006年10月10日放送

世の中を悪のない理想の世界に変えるとため…と、ライトは、ノートに名前を書き続けるのをやめなかった。そんな中、世界中の犯罪者が急死するという事態に異常を察知したICPO〈国際刑事警察機構〉は、直ちに各国代表を集めて緊急会議を開始した。情報によると、この1週間、“心臓麻痺”で死亡した犯罪者は、分かっているだけでも52人。死んだことが確認されていない犯罪者を含めれば、軽く100人を超える犯罪者が殺されていると推測されるのだ。

手掛かりのない大量殺人事件に各国代表たちの焦りが強まる中、出てきたのが『エル』の名前だった。エルとは、世界中で発生した迷宮入り事件を解決してきた、名前も居場所も顔すら分からない人物。このエルと唯一コンタクトが取れるワタリという男が、各国代表の要望に応えるかのように会議場に現れ、エルの捜査協力を約束した。

会議場に音声で登場したエルは、この事件がかつてない規模で行われた凶悪殺人事件だと告げ、必ず解決すると宣言。さらに、ICPOとりわけ日本の協力を要請し、犯人が日本人か、日本に潜伏している可能性が極めて高いと断言した。そして、日本代表として参加していた警察庁刑事局長の夜神総一郎に、捜査本部を日本に置いて欲しい、と頼んだ。

ネットの掲示板でライトが“救世主キラ”としてモテ囃される中、ICPOが全世界に向けて同時特別生中継を実施し、リンド・L・テイラーの名前で、高らかに犯人・キラの逮捕を宣言した。犯人を悪だと言い放って、激しい口調で非難するエル。この中継を見たライトは、怒りにまかせてその名前をデスノートに記す。だが、これこそエルの作戦だった。

エルが死んだと思いきや、まもなく思わぬメッセージがテレビ画面から流れた。死刑囚のリンド・L・テイラーの突然死をこの目で見届けたというエルは、キラがとんでもない力を持っていることを知った、と伝えたのだ。そして、この放送が、全世界ではなく、日本のそれも関東地方だけで流されていることを明かし、犯人・キラがこの地域に住んでいると断定したのだ。

 

第3話「取引」

2006年10月17日放送

総一郎を中心とする捜査陣が情報の分析を進める中、エルは、キラが自分なりの正義感を抱いた学生の可能性がある、と言い出した。徹夜続きの総一郎は、エルから犠牲者の日本での報道のされ方をさらに詳しく調べるよう求められ、部下たちの尻を叩く。

一方、ライトは、警察の動きを知ったリュークの心配をよそに余裕の表情を見せていた。実は、ライトの父親は、日本の警察情報を一手に握っている夜神総一郎だった。そのパソコンに何の痕跡も残さずに進入することが出来るライトは、警察がキラを学生だと疑い始めていることですら早々にキャッチしていたのだ。

まもなく、ライトは、自分が学生でないようカモフラージュするため、驚きの連続殺人をやってのけた。それは、学生が忙しい平日の2日間、1時間おきに行った40人を超える囚人の殺害。報告を受けたエルは、キラが殺害の時間を自由に操ることができ、しかも警察の情報を詳しく掴んでいると気付く。だが、これを知ったライトは、エルと捜査当局が情報漏洩の混乱から互いに疑心暗鬼になると読み、その混乱に乗じてエルの正体を掴んで抹殺しようと考えた。

そんな中、リュークの話から、何者かがライトを尾行していることが分かった。その人物の名前さえ分かれば直ちにノートに書くことが出来るのだが、正体は分からずライトは困り果てる。悩むライトを見たリュークは、驚くべき提案をしてきた。リュークは、ライトの残りの寿命を半分提供すれば、全ての人間の名前が分かる“死神の目”をやる、というのだ。

 

第4話「追跡」

2006年10月24日放送

何としても尾行者の名前を掴んで抹殺したいライトは、手始めにデスノートの魔力を把握しようと計画。刑務所内の受刑者6人に様々な条件を付けて殺害したライトは、総一郎のパソコン情報から、ターゲットの死の直前の行動も操れることを確認した。そして、その魔力を計算に入れて、行動を開始した。

ライトが尾行者の名前を知るために使った“エサ”は、銀行を襲撃した麻薬常習者・恐田奇一郎。デートの約束をして彼女のユリと一緒に乗ったバスを、恐田に襲わせるようノートに書いたライトは、その車内に尾行者をおびき入れたのだ。まもなく、恐田にバスジャックされた車内は、恐怖に包まれた。緊迫した空気の中、尾行者からFBI捜査官のレイ・ペンバーだと告げられたライトは、思わずニンマリとほくそ笑んだ。エルは、なんとFBIを使ってこっそり日本の警察関係者を調べていたのだ。

車内では、その後、ライトの書いた筋書き通りに話が進んだ。ライトがノートの切れ端をメモと見せかけて恐田に触らせる。ノートに触れたことで普通の人間には見えない化け物のようなリュークを見た恐田は、恐怖のあまり持っていたピストルをブッ放す。もちろん、死神のリュークが弾に当たって死ぬはずもなく、バスを停車させた恐田は、外に飛び出し、別の車にはねられて死亡。車内の乗客には、麻薬常習者の恐田が錯乱状態に陥ってバスから飛び出し、事故死したようにしか見えなかった。

ライトの作戦を見て、思わず舌を巻くリューク。そんなリュークを横目に、ライトは次のターゲットを尾行者のレイ・ペンバーに定めた。

 

第5話「駆引」

2006年10月31日放送

FBIの捜査官であった尾行者・レイの名前を知り、すぐにでもその命を狙える立場になったライト。だが、すぐコトを起こせば自分が疑われると考えたライトは、レイを殺害するタイミングをずらした。FBI関係者の情報を入手してからでも、遅くはないのだ。

まもなく、顔を見せないようにレイに接近したライトは、デスノートの切れ端に、日本国内に潜入したFBI捜査官全12人の名前をレイ自身に書かせた。そして、その顔をパソコン画面で確認させることに成功したライトは、すぐさまレイを含めた全員の命を奪った。

潜入させた部下を全て殺されたFBI長官は、エルに対し、日本での捜査打ち切りを宣言した。だが、エルがFBIに極秘命令を出していたと気付いた総一郎ら日本の警察関係者は、自分たちが疑われていると気付き、不快感を示す。そして、そのこと以上に、キラが犯罪者だけではなく自分に楯突く者も殺すことが分かり、関係者の間に衝撃が広がった。

殺されたレイの恋人で元FBI捜査官のナオミが単独で捜査を始める中、総一郎らは、ワタリに対し、エルに直接会って話し合いたいと要請した。自分の命が惜しい、エルを信用できないという捜査官がバラバラこぼれ落ち、今は総一郎を含めて5人しかいなくなってしまったのだ。総一郎の要請を受けたエルは、数日おきに都内のホテルを移動し、その部屋を捜査本部にして欲しいとの条件を出す。これを飲んだ総一郎は、まもなく、今まで誰もその顔を知らないエルと初めて会うことになった。

 

第6話「綻び」

2006年11月7日放送

総一郎ら5人の捜査官をホテルの一室に招き入れたエルは、キラの思考回路について説明した後、日本に潜入したFBI捜査官のことに的を絞って話を始めた。エルは、様々な推理を積み重ねた結果、FBIが調査していた人物の中にキラがいたと考えて間違いない、というのだ。FBI関係の情報や必要データを受け取った総一郎らは、エルの推理に舌を巻きながら、さっそく捜査に乗り出した。

その頃、総一郎に着替えを届けるため警察庁に行ったライトは、受付で何やらもめている一人の女に気付いた。女は、キラの捜査に関して重要な情報を提供したいというのだが、捜査本部には誰もいないらしいのだ。顔見知りの警察官が見守る中、自分がキラ事件の本部長の息子だと名乗ったライトは、女を連れ出して話を聞いた。

ライトの話に何か違和感を抱いたナオミは、元FBI捜査官のカンで反射的に間木照子と偽名を名乗り、自分の考えを明かした。“キラは人を殺す前、その行動を操れること”“心臓マヒ以外でも人を殺せること”——。

緊張した面持ちで話に耳を傾けていたライトは、その後、女の口から出た言葉に愕然となった。バスジャックに巻き込まれたレイ・ペンバーがフィアンセだったという女は、レイがバスの中でIDカードを見せた相手こそキラに間違いない、と断言したのだ。ライトは平静を装いながら、この女が警察より先に自分に話をしたと知り、ホッと胸をなで下ろした。

 

第7話「曇天」

2006年11月14日放送

女の持っている情報が捜査本部に伝わることを恐れたライトは口封じの為、直ちにデスノートに女の名前を書くが、40秒経っても女には何も起こらない。このことからライトは、女の名乗った名前が偽名だということに気付く。何としてでも女の本名を得たいライトだが、女は直ぐにでも捜査本部に行きキラの情報を話したいという。目の前に迫る捜査本部に焦ったライトは——。

その頃、エルのいるホテルの一室では、キラのターゲットになることを回避する為、偽名の入った警察手帳、GPSが内蔵されたベルトのバックルを捜査員へ配布。自らの命をかけてキラに立ち向かうことを覚悟した捜査員。自らの姿を晒しても必ずキラを捕まえると決意したエル。双方の決意は固まる。

一方、捜査本部に向かっている女が、あと3分で到着する距離になった時、ライトは自分の方から女にある取引を試みた。ライトは、捜査本部の特殊性を説明し、誰でも捜査官に会えるわけではないと伝える。そんなライトの話に、女は思わず、自分が2年前エルの下で働いていた元FBIの捜査官だと明かした。

これを知ったライトは、ナオミに、自分はキラ事件捜査本部の一員だと偽り、一緒に捜査に参加して欲しいと話しを持ち掛ける。キラ捜査に参加出来ることで、やる気を取り戻した女はライトを信用し、自分の身分所をライトに提示してしまう。南空ナオミ——ようやくナオミの本名を知ったライトは、直ぐさまその名前をデスノートに記したのだった。

 

第8話「目線」

2006年11月21日放送

日本に潜入していたFBI捜査官の死の直前の情報を分析したエルが注目したのは、駅構内の監視カメラが捉えていたレイ=ペンバーの死のシーンであった。レイが改札とホームで手にしていた封筒が、死亡した際には見当たらず、遺留品リストにもない。絶命寸前のレイが必死に走り去る電車の中を見ようとしていることからエルは、キラがその車中にいたかもしれないと推理した。

まもなく、レイのフィアンセ・南空ナオミがレイの死の翌日から消息がわからないとの連絡を受けたエルは、レイが捜査を担当していた2人の警察関係者——次長の北村とその家族、そして、総一郎の家族が怪しいとにらんだ。両家の家の中に盗聴器とカメラを設置したいというエルの要望を呑んだ総一郎は、家族の無実を証明する為に部屋中の至るところへカメラを設置し、決して見落としのない状態で監視することを要求する。エルはせめてもの配慮として、総一郎の家の監視は、自分と総一郎のみで行うことも約束した。

数日後、自分の部屋のドアに仕掛けておいた印から、何者かが中に侵入したと気付いたライトは、自分が監視されていることを察知する。すぐさま家を出たライトは、リュークに、部屋に監視カメラや盗聴器が仕掛けられている可能性が高いことを伝え、室内で好物のリンゴを食べたければ全てのカメラの位置を把握し、林檎を食べる死角を探すよう命じた。

リュークの調査によると、ライトの部屋に設置されている監視カメラの数は64個。監視をかいくぐり疑惑を反らす為にライトが活用したのは、ポテトチップの袋であった。監視カメラの死角になる位置で、あらかじめ用意しておいたポテトチップの袋の中に小型テレビとデスノートの切れ端を忍ばせ、ポテトチップを取るフリをしながらリアルタイムのニュースで報道された犯罪者を裁くことに成功。

かくして、ライトを監視中のエルと総一郎の元には、横領銀行員が心臓麻痺で急死したとの情報が伝わる。総一郎は、ライトへの“アリバイ”が証明されたことに胸をなで下ろした。

 

第9話「接触」

2006年11月28日放送

夜神家・北村家に監視カメラと盗聴器を仕掛けた後も、キラによる殺人は絶えず行われていることから、Lは両家のカメラを取り外すことを捜査本部へ発表した。しかし、レイ=ペンバーが調べていた者の中の誰かがキラであることへの疑いを捨てきれないLは、両家の中で完璧すぎる月に引っ掛かりを感じ、自ら捜査に乗り出すことを決意する——。

リュークから全ての監視カメラが外れていると報告を受けた月は、計算通り自分が捜査対象から外れたと推測。一方、自ら捜査に乗り出すことを決意したLは、顔が知れても名前を知られなければ殺すことは出来ないと確信した上で、月の動向を探る為に月と同じ大学に人気アイドル流河旱樹の名を使って偽名で入学をすることに成功。更に追い討ちをかけるように入学式で自分はLだと正体を打ち明け、月に揺さぶりをかける。

自らがLだと名乗る男に戸惑いを隠せない月だが、夜神総一郎の息子として自然な行動を取らなければと、その場は平然を装う。入学式を終え、自宅に帰宅した月は、Lだと名乗る男が本当のLだとすれば、「自分がLだ」という人間を殺せば真っ先に自分が疑われると推測した月だが、Lに直接手を掛けることが出来ないもどかしさに生まれて初めての屈辱を感じ、怒りを露わにした。

 

第10話「疑惑」

2006年12月5日放送

負けず嫌いなキラならば必ず“勝ち”にくる——。月がキラである可能性が高いことから自ら月の大学に入学したLは、親睦を深める為にと月へテニスの勝負を挑む。月のプレイスタイルで性格を分析し、反応でキラとの関連性を推測するが、実はLの提案したテニスの本当の目的は、別にあった。月の動向を深く探りたいLの本当の目的は——「月を捜査本部に連れて行くこと」だった。

月は、ムキになって勝ちにいくことはキラっぽいが、Lが親睦の為と銘打ったこのテニスの目的は他にあると気付き、先手必勝とばかりにテニスでは月が勝利を収める。

流河と名乗る男が本当にキラ事件の指揮を執っているLなのか証明したい月は「流河に頼みたいことがある」とLをお茶に誘う。しかしLも、聞けることなら何でも聞くがその前に言っておくべきことがあると先手を打ち、月を“キラ”だと思っていることを告げる。Lに疑われていると言われた以上、こちらの自由が奪われ、捜査本部の人間に会うことが出来ないと、先に釘を刺されたことに月は悔しさを噛み締める。

その後、月の提案通り2人は喫茶店へ入るが、そこでLは、月に捜査協力をして欲しいことと月を捜査本部に連れて行く意志があることを促しつつ、推理力のテストをさせて欲しいと一般には報道されていないキラが刑務所内の犯罪者を操って死ぬ前に書かせたと思われる文章の写真3枚を手渡す。

自分がキラだと推測されぬよう、冷静に推理を進める月だが、Lは存在しないはずの4枚目の写真を月に突き出し、月の反応を確かめる。これには月も自分をハメる為のフェイクだと気付き憤りを覚えるが、これ以上深く突っ込むことは逆に危険だと察知し、言葉を呑む。そんな時、総一郎が心臓発作で倒れたとの連絡が2人に入り…

直ぐさま総一郎の入院する病院へと駆け付けた月とLは総一郎が過労で倒れたことを知らされる。そこで総一郎はLを目の前にして「彼がLだ」と月に告げた。流河が本物のLだと知った月は、捜査に協力することを約束する。一方、さくらTVディレクター・出目川の元に“キラ”と名乗る者からビデオテープ4本と「テープを放映しなければ貴社の社長から殺す」と記された手紙が届く。視聴率の為には手段を選ばない出目川は、迷わず放映を決意する。

 

第11話「突入」

2006年12月12日放送

さくらTVが“キラ”だと名乗る者から送付されたビデオテープを、指定された日時に放映した途端、キラが予告した人物が生放送中に次々と死んで行く。キラの裁きのターゲットは、“キラ”を否定するキラ否定派のコメンテイターやメインキャスターであった。

この様子を見て愕然としたLは、キラのメッセージが世界の人々に放送されることを恐れ、直ぐにさくらTVへ放送の中止を呼びかけようとするが、局内の全ての電話が通じない。絶えかねた捜査本部員・宇生田がテープを奪う為にさくらTVへ駆けつけ局内に進入しようとした瞬間…逆らった者の見せしめとしてキラに殺されてしまう。

宇生田をキラに殺されて冷静さを失った捜査本部員も放送を止めさせる為にさくらTVへ向かおうとするが、Lは、映像を見る限りキラは顔を見るだけで殺せるかもしれないと推理し、捜査員がその場へ向かうことは危険だと警告をする。

同様に放送を見ていた総一郎はこの惨劇を止める為に入院していた病院を抜け出し、護送車でさくらTVに突入を図る。キラから顔が見えぬよう局内に進入した総一郎は番組プロデューサー出目川の元へ走り、直ぐにキラのテープを止めてキラから送られてきた全てのテープを引き渡すよう命じ、奪ったビデオをLの居る捜査本部へ持ち帰る。

総一郎が持ち帰ったキラのテープを見ると、そこには警察がキラに協力をしなければ敵対者として、日本警察庁長官の命——もしくはその指揮を執っているLの命を奪うといった内容のものが映っていた。Lはそのテープの放送を許可し、後日映像を見た月は、この偽キラは、テレビ局にかけつけた警官が死んだことから死神の目を持っており、キラに賛同する人間であると考える。そしてテープを見た各国首脳は、警察は協力しない姿勢を見せた上で、偽者等を使わず本物のLを差し出すよう判断を下す。

Lは、今までのキラならば、追う者は別として罪の無い者の犠牲は避け、自分の考えを徐々に世間に浸透させていくやり方をするはずであり、“恐怖”による独裁は狙っていないと推理し、今回の騒動はキラに共鳴する“第二のキラ”による犯行である可能性が極めて高いと断言する。このことから、第二のキラの逮捕には月が大いなる力になり得るかもしれないと、偽キラの可能性は伏せたまま、月に捜査協力を求める。

一方、“第二のキラ”とされる人物は、テープが無事に放送されたことを喜び、本物のキラとの対面に胸を弾ませていた——

 

第12話「恋心」

2006年12月26日放送

警察がキラに協力しない意思を発表したことから、指揮を執っているLの命を奪うとキラから宣告された翌日——。第二のキラの可能性を伏せながら月に捜査協力をしてもらうことを決意したLは、捜査本部の人間に今までのキラ事件の捜査状況と、第二のキラと思われる人物から送られてきたビデオテープを観てもらい、月がどのように判断するか観てみたいと告げる。そして、もしも自分と同じように「第二のキラ説」の可能性を促したのならば、月への疑いはほぼ晴れたことになると。

その後、総一郎から「竜崎が捜査協力を願っている」と連絡を受けた月は、捜査本部の内情と偽キラの正体を本部の人間より早く認知できる願ってもないチャンスだとL達が待つホテル(捜査本部)へと向かう。

月が捜査本部に到着すると、Lは今までのキラ事件捜査資料と共に、第二のキラからテレビに送られてきた一般には未公開のビデオ映像を見せる。第二のキラのテープを観た月は、キラの品格を下げるような偽キラの身勝手な行動に腹を立てつつも、今までのキラは追う者は別として罪のない者を殺人予告の容疑者に使ったりはしないと、キラの能力を持つ者はもう一人存在するかもしれないと推理。

Lは、月が自分と同様に第二のキラ説を唱えたことから、キラに共鳴している第二のキラならば、本物のキラのいうことには応じる可能性があると、本物のキラのフリをしてビデオ作り、その映像を第二のキラ宛てにさくらTVで放送する計画を立てる。そしてLはその“キラ”役に——月を指名した。

本物のキラだと偽り、捜査本部で製作したビデオをTVで放送した2日後——。
Lの推測通りに第二のキラからキラへ宛てたビデオが届く。映像をみると、自分は死神の目を持っている、そして会った時はお互いの“死神”を見せ合うことで確認できるといった内容が収録されていた。ノートを持つ人間でしか知りえない情報を捜査本部の人間に公表された月は、“死神”という言葉は殺人の能力を示しているのではないかと捜査本部の人間を欺く。

Lはこの返事を再び今日のさくらTVのニュースで放送することを決め、いつまで経ってもキラと直接接触出来ないことに苛立った第二のキラが、キラを焦らせ自分と会わせようと、キラにとって世間や警察にバラされたくない情報を公開してくれるかもしれないと推理し、暫くは第二のキラの荷から追うことを決意する。

その頃、第二のキラは、自分に憑いている死神・レムから人間に恋をして死んだ死神“ジェラス”の話を聞いていた。ジェラスが恋をした少女はその日、ストーカーに殺される予定であったが、ジェラスは自分のデスノートにそのストーカーの名前を書き、本来ならばその場で死ぬはずであったその少女を助けてしまった。

好意を持った人間の寿命を延ばす目的でデスノートを使用したジェラスは、死神界の掟に反して死んだ。そこには一冊のデスノートが残り、レムは、そのデスノートを助けられた少女に与えたという。その少女こそが第二のキラ——弥海砂であった。

 

第13話「告白」

2007年1月9日放送

Lより早く第二のキラを捕まえたいと考えていたところ、さくらTV宛に第二のキラから一枚の日記が届く。日記には、互いのノートを見せ合おうという本物のキラにしか分からない暗号が隠されていた。メッセージの真意に気付いた月は、この内容がLに悟られぬよう、あくまでも捜査の一環と見せ掛けながら、松田と共に第二のキラに指定された日時に私服で見回りに行くことを理由に、青山で第二のキラとの接触を試みる。

青山へ向かった月は、まずはノートを見えるように持っている者がいないか確認し、それに気付かれぬようノートに触ることを意識しながら行動をする。しかし、第二のキラには自分がキラだということは知られたくない月の思いとは裏腹に、第二のキラに発見されてしまう。死神の目で月を発見した第二のキラは、名前から月の住所を割り出し、キラを見つけたことを報告するビデオをさくらTVへ送りつける。

第二のキラのビデオを見たLは、今度は警察から第二のキラに好条件を提示し、本物のキラが誰なのか教えるように呼びかけることを取り決め、各局で放送する準備を進める。月は、放送を見た偽キラが警察に自分を売るかもしれないと考えるが、自分には呼び掛けを止める手立てもないこの状況に憤りを覚える。

第二のキラに呼びかける警察の発表をTVで見た海砂は、月を心配させまいと自分が第二のキラだと名乗り出る為、月の自宅へと押しかける。死神の目の取引を済ませている海砂は、自分が月の目となりLの名前を見る。私は貴方に利用されるだけでもいいと、自分のデスノートを月に渡し、その代わりに彼女にしてほしいと懇願する。自分への確固たる忠誠心を持つその理由を彼女に尋ねると、一年前に海砂の両親を殺した犯人を偶然にもキラが始末してくれたという。

月は彼女にはできないが、振りはしてあげられると彼女を抱きしめ、待ち望んだLの死を確信し、ほくそ笑む。

 

第14話「友達」

2007年1月16日放送

家まで押しかけてきた海砂に死神を見せてくれとせがまれた月は、信用させる為にはやむを得ないと自分のデスノートに触れさせ、海砂にリュークの姿を見せる。海砂にLの名前を見せ、本部もろとも消す計画を立てた月は、自分がキラだということを知る唯一の人間も長く生かしておくことは出来ないと、Lの死後、彼女を始末する決意を固める。

Lは、もし月がキラならば、第二のキラとの接触は月が自ら捜査に行くと志願した青山が怪しいと睨み、事前に仕掛けておいた監視カメラの映像をチェックする。更に第二のキラが何らかの形で月に接触してくる可能性も考え、捜査本部の人間に月の行動を常に観察するよう指示をする。

一方、海砂から死神を殺す唯一の方法や死神の目に関する効力を聞いた月は、海砂に第二のキラとして月が考案した文章を元に最後のビデオを作成し、局に送るよう命ずる。その後、月の出した様々な条件に海砂は逆上するが、月は自分に従えないのならば殺すと海砂を脅す。すると側で2人のやりとりを聞いていた死神・レムが口を開き、「この娘を殺すような事をすれば私がお前を殺す」と月を牽制する。

第二のキラから送られた最後のテープを見たLは、キラと第二のキラは繋がりを持ったのではないかと推理する。更にLは、月がキラでは困ると伝え、月は自分にとって「友達」だと告げる。予想を上回るLの推理力と唐突な友達という発言に驚く月だが、自分にとってもLは気が合う友達だとLに話しを合わせる。

捜査本部を出た月の元へ再び押しかけた海砂に、月は「レムにLを殺せと頼んでくれ」と話を持ちかけ、Lを始末すれば海砂をより愛しく思うと伝える。海砂は「ライトに愛されたい」とレムに懇願し、レムは、海砂が幸せになるならばとLを始末することを約束する。自分が頼んだこととはいえ、こんなにも簡単にLを始末できるという現実に月は驚きを隠せなかった。

 

第15話「賭け」

2007年1月23日放送

Lの居場所に連れていけば直ぐにでもLを殺すというレムに、月はLを始末する日時と殺し方をよく考えた上で、改めて明日にでも返事をすると約束する。月は電話の会話を警察に聞かれぬよう、連絡手段として海砂が所有する複数の携帯の一つを借り、海砂とレムは月の家を後にした。月は、流河が100%Lだと断定できないこの状況でLを始末すれば、自分がキラだという疑いが濃くなる可能性を危惧するが、Lを事故死で始末すれば証拠は残らないだろうと賭け、明日がLの命日だと決意を固める。

翌日、Lは第二のキラが残した荷から幾つかの手がかりを捜し当てる。Lは、キラと第二のキラが繋がったことを確信し、月への疑いは数%しかないものの、自分の顔を知る者はワタリ・捜査本部、そして月しかいないことから、捜査本部の人間に近日中に自分が死んだ場合、月をキラだと断定するように命ずる。窮地に追い込まれたLは、死を恐れずに自分がやっておける事をする為に、ある行動に出る。

月が大学に行くと、表に出ることを控えていたはずのLが大学に姿を現す。レムを使い直ぐにでもLを始末するつもりでいた月に、Lは自分が近日中に死んだ場合、月を“キラ”だと断定すると告げ、月の決心を鈍らせる。2人に緊張が走る中、偶然にも近くで撮影をしていた海砂が月とLの元へと駆け寄る。死神の目を持つ海砂にはLの本名が見えていると月はこの偶然に感謝し、海砂が去った後にLの本名を聞き出せば全てが終わると待ちわびたLの死を確信する。

その場を去った海砂に、月は直ぐさま電話をかけるが、電話に出たのは海砂ではなく——Lだった。何食わぬ顔のLを見て月はこの状況を察する。Lは海砂を一目見ようと集まった大学の野次馬に紛れ、月に見られぬよう海砂の鞄から携帯を奪い取ったのだった。そしてLは、海砂の部屋から多数の証拠が出たことから、海砂を第二のキラ容疑で確保したと月へ告げ、今後の捜査本部への出入りを禁止した。

Lの指示の元、監禁された海砂は黙秘を続けるが、このままでは気が狂うとレムに自分を殺してくれと懇願する。苦しむ海砂を見兼ねたレムは、デスノートの所有権を放棄すれば、デスノートに関する記憶は全て抹消されるが、月を好きな記憶だけは残ると説明し、デスノートの所有権を放棄させた。その後、海砂を巻き込んだことに怒りを覚えたレムは直ぐさま月の元へ行き「海砂を助け出さなければお前を殺す」と脅す。追い詰められた月は、これからのLの出方は予測が出来ると、ある計画を実行に移す為——リュークに別れを告げた。

 

第16話「決断」

2007年1月30日放送

海砂がデスノートの所有権を放棄したことで、二冊のデスノートの所有者になった月は、海砂が持っていたノートの所有権を放棄し、再びレムに返却をする。そして月は次に自分が「捨てる」と口にした時、文脈に拘らず“ノートの所有権を放棄”するという意味でとらえるようリュークに告げる。

一方、捜査本部ではデスノートに関する記憶を失った海砂が目を覚まし、月は自分の“彼氏”であることを認める。Lは気を失う前までは黙秘を続けた海砂が、目を覚ました途端に月のことをあっさり彼氏と認めることに不信感を抱く。

ある計画の準備を終えた月は、Lの居る捜査本部へと向かい、自分に自覚が無いだけで“キラは僕”かもしれないと告げる。全てのキラ事件に自分が関わっていたこと、世界一の探偵にキラだと疑われ続けることで自分の自分へのキラの可能性に怯えているという月に、Lは月がこうなることを予測して自ら仕向けてきた可能性が高いと危惧をしながら、月の手足を縛り長期間牢に監禁することを決める。自分の息子がキラ容疑で監禁されたことに動揺した総一郎は捜査に私情が入ると、月の身の潔白が証明されるまで自分も牢に入れて欲しいと要求し、Lはそれを認めた。

監禁3日目—月を監禁した途端、犯罪者の裁きがピタリと止む。この状態で新たに報道されていく犯罪者が死んでいけばキラではないと断定させられてしまう為、キラへの裁きは止まらないと読んでいたLだが、このままでは月=キラだったという結果になることを考え、月がどこまで計算し、どこまで用意してあるのか様子を伺う。

監禁7日目—やつれてきた月を心配したLに、月は自分でも格好のいい状態とは思えないが、そんな下らないプライドは“捨てる”と告げる。言葉を聞いたリュークは状況を察し、静かに牢の壁を抜ける。デスノートの所有権を失った月はその記憶を全て失った。目を覚ました月は、自分が今置かれている状況に驚き、自分はキラではないと、ここから出して一緒にキラ捜査をさせて欲しいとLに懇願する。Lは月を監禁してから未だに犯罪者の裁きが行われていないこの状況で解放することは出来ないと月を牽制する。

監禁15日目—二週間以上動きのなかった殺人者の裁きが一気に再開される。Lはあえてこの状況を月には伝えず、キラだと自白するよう問い詰めるが、月は否定を続ける。自分が認知出来ないところで事が運んでいくことにLは今までにない動揺を覚える。

 

第17話「執行」

2007年2月6日放送

監禁50日目—キラが犯罪者の裁きを開始してから一ヶ月以上が経過しても、一向に月と海砂の監禁を解く様子のないLに苛立ちを感じ始めた相沢は、キラ=月という推理が外れたことを認めたくないから監禁を解かないのではないかとLを問い詰める。他に疑う者がいないことから月に固執していたLは、相沢の言葉を聞きいれ、総一郎に2人の監禁を解く為の条件を直接話したいと本部へ戻ってくるよう告げる。

三日後、総一郎は自ら運転する車の後部座席に月と海砂を乗せ、今から二人を死刑台に連れて行くと宣告する。身に覚えの無いことで犯罪者に仕立て上げられていると強い反発をする二人に、総一郎はこの命令はLからの指示で、Lは月をキラ・海砂を第二のキラと断定したと告げる。そして突如、死刑台ではない場所に車を停止した総一郎は、自分には親としての責任がある、月を殺して自分も死ぬと、月に拳銃を突きつけ引金を引いた—。

大きな銃声が鳴り響いた後も自分が生きていることから、月はそれが空砲だったと悟る。緊迫した空気の中、総一郎は二人の監禁を解くためにはこの方法しかなかったと、その場に居るはずのないLに向かい“言われたとおり”にやったと告げた。車内に監視カメラを仕掛けた一部始終を監視していたLは、もしも月がキラならば、自分を殺そうとする者には親であっても殺すはずであり、それ以前に姿を見るだけで人を殺せる海砂が、月を殺そうとした総一郎を殺していたであろうと説明した。

テストをクリアした二人は監禁を解く為の条件をLに提示される。海砂はキラが捕まるまではLの監視下に置き、月に関してはLと手錠で繋がれたまま24時間行動を共にし、キラ捜査に協力をすること。そして二人はその条件を了承した。

共にキラ捜査を開始した月はLに、ひとつのところに腰を据えて捜査するべきではないかと提案をする。Lは自分もそう考えていたと、キラ事件解決の為に莫大な資金を賭けて建設していたビルを披露する。月の疑いも晴れ、最高の設備が整った環境で仕事が出来ると、捜査本部は新たな気持ちで捜査に取り掛かった。一方、レムは月から返却されたデスノートを、ヨツバグループに勤務するある一人の人物へと譲渡していた。そこでは週に一度、“誰を殺すか”といった内容の会議が選ばれた8人により行われていたのだった。

 

第18話「仲間」

2007年2月13日放送

捜査本部が、Lの建設したビルへと移動してから数日後—。
月=キラだと断定していたLは、月と海砂を監禁した時の2人の様子からキラの力は人を渡っていくかもしれないと推理するが、何者かのキラが誰かを操り犯罪者を殺し、操られた者が捕まるとその能力を他の者に移し、記憶は抹消されるとするならば、自分がいくら命をかけて捜査をしても本物のキラは捕まえられないかもしれないと気を落とす。

Lの落ち込んだ様子を察した月はLがヤル気を出すよう諭すが、Lの捜査意欲は一向に戻らない。自分がキラでなければ気がすまないというLの言い方に腹を立てる月と、月=キラでは事件は解決しないことに苛立ちを覚えるL。胸の奥に秘めていた言葉を互いに吐き出し、2人は初めて殴り合いの喧嘩をする。

2ヵ月後、月は独自の調査で、キラが裁いたことにより株価が急成長した大企業・ヨツバグループが第三のキラに関わっていることを見抜き、Lの捜査意欲を取り戻す。しかし、キラが関わる政治家の圧力で、捜査続行が不可能に…。Lと共にキラを追ったものはクビだという警察からの伝達に、Lはこれからは一人で捜査をすると告げ、まだLが疑っている月を除き、捜査員を撤退させようとする。納得のいかない総一郎、模木、松田は退職して捜査を続行する意志を明確にするが、ひとり相沢は幼い娘のことを思い踏み切れずにいた。

相沢を見かねたワタリが、「Lは捜査本部の人間に何かがあった場合、その者とその者の家族が困らないだけの経済的援助をする事を私に約束させた」と口出しをする。その言葉を聞いた相沢は、自分を試していたLに嫌気がさし、捜査本部を後にした。その後、人手不足を感じたLは、助っ人として裏の世界のプロ、詐欺師のアイバー、泥棒のウェディの2人を捜査本部へと呼び寄せた。一人帰った相沢は、「警察」がキラを追えない現状に悔しさを噛み締め、涙を流した—。

 

第19話「松田」

2007年2月20日放送

海砂のマネージャーとして海砂と共にドラマのロケ地に訪れた松田は、その付近に立つビルの一つが、捜査本部が目を付けている「ヨツバグループ東京本社」であることに気付く。以前から捜査本部で自分だけが目立った活躍をしていないことを気にかけていた松田は、ここで手柄を立てようと、ヨツバ社内へと侵入する。

一方、ヨツバを調査中の捜査本部に、Lに次ぐ名探偵と呼ばれる探偵エラルド=コイル宛に「Lの正体を明かして欲しい」との依頼が入っていると、ワタリから連絡が入る。人手が足りない現状で、コイルにも気を配らなければいけないことに捜査本部は頭を抱えるが、Lはその心配は無いと、今回のように自分を探る敵を排除する為の防止策として“コイル”という「人探しを得意とする」探偵の名前も持っていることを明かす。独自のルートで依頼主を調べてみると、それはヨツバの社員であることが判明した。

ヨツバに進入した松田は、ヨツバ定例会議を盗み聞き、この中にキラがいると確信するが、運悪くトイレへと出てきたヨツバ幹部と鉢合わせしてしまう。焦った松田は、自分が弥海砂のマネージャーであることを明かし、海砂をヨツバのイメージキャラにして欲しいと幹部へ詰め寄り、時間を稼ぐ。

松田がベルトで緊急サインを送ってきたことから、状況を察したLは、松田の元に海砂を呼び寄せる。Lは幹部に顔を見られた松田が殺されることを危惧し、それを防ぐ為には事前に皆の前で死ぬしかないと考え、海砂の事務所でヨツバ幹部全員を接待し、彼らの目の前で松田をベランダから投身させ、下の階のマットで救出。地上には死体を演じるアイバーを設置し、念の為、翌日の新聞には死亡記事を掲載させた。

Lの助っ人として呼ばれたアイバーとウェディも動き出す。コイルの振りをしたアイバーは、コイルが知るはずの無い依頼人、ヨツバへと直接連絡をして多額の成功報酬を要求。一方、ウェディも毎週極秘の会議が行われている会議室に盗聴器とカメラを仕掛けることに成功。
それから三日後—設置したカメラで監視する中、ヨツバ定例の“キラ会議”が始まった。

 

第20話~第37話はこちら

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