TOYOTAプレゼンツ・FIFAクラブワールドカップジャパン2007

スタッフブログ

2007.12.13 パレルモの男気。そしてもう一人の日本代表

なかなか更新できずにいたスタッフNです。
早いもので、今日はこの後に浦和レッズとACミランの大一番が控えています!
その前に、昨日のエトワール・サヘルとボカ・ジュニアーズの一戦から、ちょっといい話を。

試合前の記念撮影の時に、ボカ・ジュニアーズのキャプテン、パレルモが赤ちゃんを抱いていたことにお気づきでしょうか?
試合会場の取材陣も、いつの間にか現れた赤ちゃんに「あれは誰の赤ちゃん?」と、気にはなったものの謎のままでした。

実は、その赤ちゃんは、パレルモのかつてのチームメイトの息子さんだったのです。
その方は日本人で、かつてボカ・ジュニアーズに所属をしていたこともある元サッカー選手。
現在はサッカー解説者として活躍しています。
2人は、今から17、8年前、まだユースに所属していた頃からのお付き合いだそうです。

10月17日に長男の令扇(レオ)くんが生まれたことを知ると、今回、せっかく日本に来たの
だから何かしてあげたいとパレルモが言ってくれたのだとか。
その話を、チームスタッフも交えて話しているうちに、一緒に試合前の記念撮影が出来ないか?という話になったそうなのです。

ところが、この大会はFIFA(国際サッカー連盟)主催で、様々なことに規定があります。
「ここがボンボネーラ(ボカのホームスタジアム)だったら、キャプテンの俺に出来ないことはないのに!」と、パレルモ。
もちろん、その友人の方も、大事な試合前にわずらわせたくないと固辞したそうです。

ところが、ところが!
そういう時のボカの団結力はすごかった。
あれよあれよという間に話が進み、「FIFAには許可を取ったから」と、レオくんは気付くとピッチの上に。しかもボカのユニフォームも着せられていました。

その話を聞いてから、VTRを再びチェックしてみました。
記念撮影の前に、誰かを探しているパレルモ。
大事そうにレオくんを抱えたチームスタッフが現れ、速やかにパレルモへ。
記念撮影が終わると、レオくんの頭にキスをしたパレルモから速攻でスタッフへ戻される。
その迅速な様子を見ると、もしや隠密行動?!という気もしてきます。(笑)
FIFA殿、ここは一つ大目に見てやって下さいm(._.)m

試合後、パレルモは「次はボンボネーラでやろうな!」と言っていたそうです。

一時はボカに所属していたと言っても、それは遠い昔の出来事。
しかも、日本からたった一人でやってきた青年を、今でも覚えていて、その新しい家族も温かく
迎える。ボカの懐の深さに、感動してしまいました。

今大会は浦和レッズが、日本勢として初めて出場を果たしましたが、実はもう一人、ピッチにたった日本人がいたのです。
いつか、このレオくんが大会に選手として戻って来たら・・・。
あと10年以上の先のことですが、楽しみにしたいと思います。

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