メッセージ
スタジオジブリ、日本テレビ、東京都現代美術館は、このたび光栄にも、絵を描くことに対する私の70年にわたる情熱を皆さまにご覧いただく機会をお与えくださいました。これらの絵は、動物、人々、自然、地上の私たちの生命(いのち)に伴奏するあらゆる素晴らしきものを、愛情をもって学び取った成果なのです。
私は、平和と調和を推し進めること、すなわち、この世界を支配しているさまざまな法則に気づくよう人々に促すために、力の限り努力して参りました。
この展覧会は、絵やアニメーション映画が、人々の眼や心などの扉をどこまで開くことができ、善い行動をどこまで鼓舞できるのか。そして、皆さまが夢見ることをどこまで実現することができるのかを示そうとするものです。
私は皆さまが、これらのスケッチを通じての旅を気に入ってくださるよう切に願っています。これらのスケッチは、アカデミー賞や広島国際アニメーションフェスティバルでグランプリを受賞したいくつかの映画の成功の源泉だったのですから。
一人の人生の軌跡であるこの絵画展に、創意の精神を、奔放さを、そして寛容さを示してくださったスタジオジブリに感謝の意を表します。
皆さまの発見と楽しみ、そして熱意とに捧げられたこの展覧にようこそ!
2011年4月 東京展 記者発表会へのコメント