静まり返る法廷。
そこへ裁判長の声が響く。
 裁判長 「判決を言い渡します。
       主文、被告人・中田千佳子を・・・
       殺人未遂罪で、懲役3年に処する。
       ただし・・・被告人が深く反省している点などを考慮して、
       執行猶予5年とする。これから5年間、法を犯さなければ、
       あなたは刑務所に服役することはありません。
       二度とこのような過ちを犯すことなく立派に更正してください」

 千佳子 「・・・ありがとうございます・・・」
泣き崩れる妻・千佳子。

これが裁判員たちの出した結論だった。
あれから様々な議論を交し、現場の状況やケガの状態などから、
最終的に6対3の多数決で殺人未遂罪という結論に至った
しかし、中田千佳子という人物の人柄や事件背景、被害者との示談がすでに
成立していることなどを考慮し、
全員一致で執行猶予をつけるという結論でまとまった。

来年、秋の深まる頃には…あなたの元にもあの封書が届くかもしれない。