Huluエピソード1シアター
コワい話は苦手ですか?
この作品、コワいというよりは知性すら感じさせる緻密な演出のドラマでもあります。
世の中でいちばん怖いもの、って何ですか?
今年の夏は特に暑いですね。いかがお過ごしでしょうか?
今回のHulu 傑作シアターは、そんな夏の暑さを忘れる(かもしれない)ゾーッとする海外ドラマを紹介いたします。
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「チャンネル・ゼロ」…↑この画像だけでゾゾゾーっな予感がしますね。
1988年に放送されていた「キャンドル・コーヴ」という気味の悪い子供番組。その番組を見た子供たちが次々と失踪してしまう奇妙な事件が発生。犯人はつかまらないまま、時が経ち、当時の子供たちは大人に。そして、また同じような事件が起きてしまい、さぁ大変…という、どこを取っても不思議で奇妙な話です。
あなたは、世の中でいちばん怖いもの、って何ですか?
私は「ひと」だと思うのです。
想像してみてください。どちらが怖いですか?
1:誰もいない暗い夜道をひとりで歩く。
2:暗い夜道の先に誰かひとりいる。その横を通り過ぎる。
圧倒的に2、が怖いと思いませんか?
ひとはどこまでも優しくなれる、と同時にどこまでも怖くなる。
「ウォーキング・デッド」をはじめ、そんなテーマで描かれる作品は多数あります。
この「チャンネル・ゼロ」も、上記の何やらショッキングなキャラクターも登場させつつ、同じテーマで描かれます。そして、そんな構成を実に効果的に盛り上げているのが「音」です。
音、つまり効果音(サウンドエフェクト=SE)ですね。
前にもこのコラムで「音は大事!」と書きましたが、
今回は、音も主役!と言っていいぐらいの存在感があります。
ドラマのすべてのシーンでうすーく奇妙なSEがつけられているんです。これがジャブのように効いてくるんです。
映画『ブレード・ランナー』の1982年のオリジナル版も、全シーンにSEが鳴り、その世界観を見事に醸成していましたが、この「チャンネル・ゼロ」も同様。その世界観を見事に演出しています。
ドラマの成り行きに寄り添うように聞こえてくるそんな「音」にも注目して、第二話以降もHuluでお楽しみください。
(text: Hulu原園明彦)