2007/9/19 素顔に戻った旅先の地 |
瀬戸内海をのぞむ小さな港町、室津に、 一艘の小船が向かっていました。 船上にいたのは、時代劇小説の大家・池波正太郎 |
作品の材料を求め、旅を重ねた池波。 |
その際に、彼は素性を明らかにしません。 名前も肩書きも、その都度、気のむくままに変えるのです。 あるときは「長崎のべっこう屋」 あるときは「京都の呉服屋」を名乗った作家。 |
そして彼は、締切りに追われた忙しい日常を忘れ、 見知らぬ町をのんびり歩き、 気に入った風景をスケッチします。 |
「旅をふかめていく秘訣は日常の自分と別の人間になって旅すること。 案外、その別の人間のほうが真の自分なのかもしれない」 (「わたくしの旅」より) |
地元の酒や味に親しむ、気取りのない時間・・・。 |
池波正太郎は生涯、旅を愛しました。 素顔の自分に出会える、そのときを。 |
国:日本 兵庫県たつの市御津町室津
人:池波正太郎 素顔に戻った旅先の地
人:池波正太郎 素顔に戻った旅先の地
曲名:手紙
作曲者:大島ミチル |