2008/11/19 失意を抱え、やってきた地 |
福岡県。北九州市の中心街、小倉。 明治32年、その人は失意を抱え、ここにやってきました。 文豪・森鷗外。 |
軍医として中央の輝かしい地位にいた彼が、 突然の辞令によって赴任したのは、38歳のとき。 |
その理不尽ともいえる人事に、 一度は辞職さえ決意した鷗外。 |
苛立ち、焦りながら、 鬱々と過ごす日々。 |
しかし間もなく鷗外は思うのです。 "今"という時を大切にしょう・・・。 |
そして彼はかねてから興味のあったフランス語、ロシア語、 古代インドの言葉を学び始めました。 |
更に新しい友人を次々と作り、 満ち足りた日々を過ごしたのです。 |
「私の考えで私は私で、自分の気に入つたことを 自分の勝手にしてゐるのです。」(「予が立場」より) |
明治35年、ここでの暮らしを終え 鷗外は東京に帰っていきました。 人として成熟した心とともに。 |
国:日本 福岡県北九州市小倉北区
人:森鷗外 失意を抱え、やってきた地
人:森鷗外 失意を抱え、やってきた地
曲名:愛につつまれて 作曲:三宅一徳 |