2008/12/17 母の幻を愛した地 |
アメリカ東海岸、バージニア州にある街、リッチモンド。 ここで19世紀の作家、エドガー・アラン・ポーは 少年時代を過ごしました。 |
舞台役者である父と母の間に、次男として生まれたポー。 |
僅か2歳で両親を亡くした彼は、 兄妹とも別れ、この地で養子となります。 |
裕福な暮らしのなか、 どこか満たされなかった少年時代。 |
そんなポーは14歳のとき、恋をしました。 相手は友人の母親、スタナード夫人。 |
自らの母を想わせる優しさに、 彼は胸に秘めていた、孤独な悲しみを打ち明けます。 癒されていく少年の心。 |
けれど病弱だった夫人は、31歳の若さで、 この世を去ってしまうのです。 |
墓石にしがみつき絶叫したポー。 やがて彼は夫人に愛の詩を捧げました。 |
「ヘレンの君よ、汝が美しさは、古き代のニケヤの小船」 |
その時、ポーは、さよならを告げたのかもしれません。 儚く美しい、母の幻影に。 |
国:アメリカ バージニア州リッチモンド
人:エドガー・アラン・ポー 母の幻を愛した地
人:エドガー・アラン・ポー 母の幻を愛した地
曲名:Dearest1
作曲:吉俣良 |