2009/05/20 「細雪」の生まれた地 |
海と山に囲まれた美しい街、神戸。 川のほとりに佇む和風建築は、 作家、谷崎潤一郎の家です。 |
結婚間もない彼が、妻・松子と、 ここで暮らし始めたのは、昭和11年のとき。 |
気品に満ち、聡明。 理想の女性そのものである妻との生活に、 谷崎は至福の喜びをおぼえました。 |
「けふよりは まつの木影をたゝ゛頼む 身は下草の 蓬なりけり」 |
満たされた思いは、彼の芸術に影響を与えていきます。 これまで情熱的な恋愛小説を書いてきた谷崎は、 新たな境地を開く、優美な物語を描きました。 |
松子とその姉妹をモデルとした、「細雪」 |
谷崎文学の最高峰とも呼ばれるこの作品は、 戦後間もない日本社会に、 艶やかな花を咲かたのです。 |
谷崎は、この家を松に寄りかかる家、 「倚松庵」と呼びました。 感謝の思いと愛を、妻・松子に捧げて。 |
国:日本 兵庫県神戸市東灘区
人:谷崎潤一郎 「細雪」の生まれた地
人:谷崎潤一郎 「細雪」の生まれた地
曲名:赤い糸
作曲:村松崇継 |