2009/05/27 「夢の浮橋」の家 |
京都。世界遺産として知られる糺(ただす)の森。 ここに面した趣のある建物は、 文豪、谷崎潤一郎が暮らした「石村亭」です。 |
彼がこの家にやってきたのは、 文化勲章を受章した昭和24年、62歳のとき。 |
谷崎の毎日は規則正しいものでした。 決まって朝5時には机に向かい、 夕方5時に筆を置きます。 |
それから着替えをすませると、 書斎の向かいにある母屋で、家族そろっての食事。 安らかな時間が、執筆の疲れを癒してくれました。 |
彼がお気に入りだった庭。 四季の移り変わり、水の音(ね)を楽しみながら、 作家は新たな創造力を培うのです。 |
そんな日々は数々の傑作を生み出しました。 「新訳源氏物語」「鍵」 そしてここを舞台とした「夢の浮橋」 |
やがて別の地に移り住んだ後も、 この家を想い続けた谷崎。 彼の魂は、いまもここにあるのかもしれません。 |
国:日本 京都府京都市左京区下鴨
人:谷崎潤一郎 「夢の浮橋」の家
人:谷崎潤一郎 「夢の浮橋」の家
曲名:約束
作曲:平井真美子 |