2012/09/12 ひととき、安らいだ地 |
ベトナムの街、ホーチミン。当時、サイゴンと呼ばれたこの地を、 世界を駆けた作家、開高健は歩いていました。 |
彼が、激しさを増すベトナム戦争の取材にやってきたのは、 33歳、1964年のこと。 出口の見えない戦いの行方に、神経をすり減らす毎日でした。 |
そんな彼が唯一安らぐ場所が、街の市場でした。 |
戦時中でありながら、そこにあったいつも通りの生活。 明るさを失わないこの国の人々に、 開高は元気づけられたのです。 |
彼は、屋台で食べるチャーシューメンが、大好きでした。 街の人々に囲まれ、一緒に頬張る、 その素朴な味が・・・ |
市場の喧騒、子供たちが駆けまわる姿。 開高はその笑顔の一つ一つを、 生涯、忘れることはありませんでした。 |
いまもこの街には、命の輝きがあふれています。 開高健が見つめた、あの日のように。 |
国:ベトナム ホーチミン市 人:開高健 ひととき、安らいだ地 |
撮影コーディネーション: |
曲名:DREAMS
作曲:横山 克 |