2012/11/21 父への思いを見つめた橋 |
山口県岩国市。 ここに日本を代表する橋、錦帯橋があります。 この美しい橋をかつて、高名な作家が訪れました。 芥川龍之介、その人です。 |
横須賀の海軍機関学校で、英語を教えていた彼は、 仕事で山口にやってきた際に、岩国に立ち寄りました。 |
その理由は、この錦川の上流にある、 実の父親の出身地に、思いを馳せたからではないか、 と言われています。 |
芥川の秘められた過去。 彼は幼い頃、養子に出されていました。 けれども、その後、実の父親から、 戻ってくるようにと説得されますが、 育ての親を思い、帰らないことを決めたのだといいます。 |
そんな彼の複雑な想いが、この地には刻まれていました。 |
「本是山中人」 その意味は "私の始まりの場所は、錦川をのぼった、山の中である・・・" |
芥川はこの橋の上から、見つめたのかもしれません。 遠い日の記憶と、実の父への想いを。 |
国:日本 山口県錦帯橋 人:芥川龍之介 父への思いを見つめた橋 |
曲名:ROMANTIQUE
作曲:延近 輝之 |