2013/01/30 愛に生きた地 |
金沢の秘湯、湯涌温泉。ここは美人画で知られる画家、 竹久夢二が、燃えるような愛に生きた地です。 |
彼がここを訪れたのは33歳、大正6年のこと。 傍らには最愛の女性、彦乃が寄り添っていました。 |
彦乃の親は、離婚歴のある夢二との交際を、 決して認めませんでした。 |
そんななか愛を育んできたふたりが過ごした、静かな地。 |
彦乃はここで、結婚した女性の慣わしだった丸髷を結いました。 たとえ結婚は許されなくとも、せめてひととき、 夫婦のように暮らしたいと願って。 |
夢二がこの地で詠んだ歌。 |
「湯涌なる 山ふところの 小春日に 目閉ぢ死なむと 君のいふなり」 |
山奥の湯涌温泉の小春日のなか、君の言うとおり、 死んでも構わないほど幸せだ・・・ |
この僅か3年後、病に侵された彦乃は、 帰らぬ人となりました。 |
夢二は、生涯、湯涌温泉で過ごした日々を、忘れませんでした。 愛の炎を燃やし続けた、この地を。 |
国:日本 石川県金沢市湯涌温泉 人:竹久夢二 愛に生きた地 |
曲名:MOTHER MOTHER
作曲:河野伸 |