2013/02/06 晩年過ごした地 |
四季折々美しい、群馬県榛名湖。湖畔に佇む山荘は、 美人画で知られる画家、竹久夢二が、晩年に持ったアトリエです。 |
彼がここを建てたのは、46歳、昭和5年のこと。 |
美人画が有名な夢二ですが、実は風景画も多く残しています。 特に好きだったのが、幾つもの作品に描いた榛名山。 |
女性的な稜線を持つとして知られるこの山を、 彼はある人物に、重ねていたといいます。 それが10年前に亡くなった最愛の恋人、彦乃。 |
かつて夢二は、甲斐地方の山々に囲まれた地に生まれた彦乃を、 「山」と呼んでいました。 |
榛名山を正面に構えるこのアトリエ。 ここで彼はひとり、山を見つめながら、 あらん限りの愛を注いだ日々を、振り返ったのでしょう。 |
「山は歩いて来ない やがて私は帰るだろう 榛名山に寄す」 |
昭和9年、49年の生涯を閉じた竹久夢二。 彼の心はいまも、雄大な榛名山に、抱かれています。 |
国:日本 群馬県榛名 人:竹久夢二 晩年過ごした地 |
曲名:黒白文様の巻
作曲:岩代太郎 |