2014/01/22 最期のときを過したマルロメ城 |
フランス、ボルドーの東。 ここに19世紀の画家ロートレックが、 最期のときを過した城があります。 |
伯爵の息子だった彼がこの城に帰ってきたのは、 36歳、1901年のこと。 パリでの度重なる不摂生で、体を壊していたのです。 |
もう衰弱しきり、食事も満足に摂れなかったロートレック。 しかし彼が思い出すのは、パリでの日々でした。 |
女性たちを刹那的に愛し、作品にした毎日。 名声を与えてくれた彼女たちが、もう幻のように、儚く感じられます。 |
そんなロートレックを優しく抱きしめてくれたのが、 母のアデールでした。 |
障害をもつロートレックを、いつも励ましてくれた母・・・ ロートレックは息を引き取る寸前、 母にこう感謝の思いを伝えました。 |
「お母さん。僕を愛してくれた女性は、あなただけです」 |
数多の女性を描いたロートレック。 人生の最期に、彼は母の愛に辿り着きました。 |
国:フランス ボルドー 人:ロートレック 最期のときを過したマルロメ城 |
曲名:母なる海に
作曲:岩代太郎 |