2014/01/29 詩人への夢を抱いた地 |
その人はいまも子供たちに歌い継がれる、 多くの作品を残しました。 童謡作家として名高い、北原白秋。 |
白秋が、九州の柳川にある大きな造り酒屋の長男として 生を受けたのは、明治18年のこと。 幼い頃、体が弱かった彼は、家族の愛を一身に受け、育ちました。 |
造り酒屋の大切な跡取り息子だった白秋。 しかし彼は文学と、運命のように出会います。 |
15歳の時に手にした、島崎藤村の詩集。 瑞々しい恋心を歌った作品に たちまち心奪われた少年は、人知れず夢を抱きました。 詩人になりたい― |
後に親の反対を押し切り、東京に出て詩人となった白秋は、 この家での想いを、こう綴っています。 |
「わが部屋に わが部屋に はづかしき幼な児のゆめもあり かなしみもあり」 (「思ひ出」より) |
ここにはいまも、北原白秋の思いが残っています。 夢に焦がれ、夢に苦しんだ、少年の心が。 |
国:日本 福岡県柳川市 人:北原白秋 詩人への夢を抱いた地 |
曲名:この道
作曲:山田耕筰
曲名:家族のために
作曲:山下康介 |