2014/02/05 「邪宗門」始まりの地 |
熊本県天草、後の童謡作家、 北原白秋がここにやってきたのは、 22歳、明治40年のことでした。 |
キリシタンの歴史に関心があった彼は、 師と仰ぐ歌人・与謝野鉄幹たちと共に、 天草の島を訪れたのです。 |
白秋たちが目指したのは、小高い丘の上にある天主堂。 ここで彼らは、島の人々の悲しい物語を聞きました。 |
「かくれキリシタン」と呼ばれた人々が受けた、 あまりにも激しい弾圧。 それでも彼らが一心不乱に、祈りを捧げた姿。 その事実は、白秋の心に、衝撃を与えました。 |
旅を終えた彼は、初めての詩集を完成させます。 |
「われは思ふ、末世の邪宗、切支丹でうすの魔法」 (「邪宗門」より) |
それは白秋が、天草とキリシタンの歴史に、 思いを馳せた作品集でした。 |
詩人として、一歩を踏み出した北原白秋。 天草は、彼の心に生涯刻まれた、特別な場所でした。 |
国:日本 熊本県天草市 人:北原白秋 「邪宗門」始まりの地 |
曲名:primavera
作曲:はまたけし |