2014/04/16 最期の旅の地 |
三重県伊賀市。 戦後の復興に力を尽くした白洲次郎と 随筆家・白洲正子が愛した工房がここにあります。 |
ふたりが、ふらりとやって来たのは昭和60年のこと。 夫婦となって、はや五十六年。 激動の昭和を生きてきたふたりに、 振り返る時間などありませんでした。 |
本当に、久しぶりのふたり旅。 夫はここで妻の愛称をしたため、湯呑みをプレゼントしました。 |
工房の釜で焼いた器でゆっくりと料理を楽しむ。 波乱万丈の道を辿った夫婦にやっと訪れたおだやかなとき。 ふたりはそっと微笑みを交わしました。 |
「やっぱり白洲次郎と結婚してよかった」 |
旅の一週間後、夫・次郎は、突然この世を去ります。 |
ここには、時代をまっすぐに駆け抜けた白洲夫妻の、 安らぎのときがありました。 |
国:日本 三重県伊賀市 人:白洲次郎・正子 最期の旅の地 |
曲名:心の成長
作曲:山下康介 |