2014/09/03 幽棲の地 |
京都市北の外れ。この静謐な地にある建物は、 幕末から明治の政治家、岩倉具視が暮らした家です。 |
動乱の幕末、新しい時代を築く為に奔走した岩倉は、 権力争いに敗れ、命を狙われて、逃げるように ここにやって来ました。 |
侘しい暮らしのなか、激動の時代に取り残された虚無感が、 男を包み込んでいました。 |
「只々無念の次第 遣る方なし」 もう世のなかへの未練を捨て去り、ここで朽ち果てるか・・・ |
しかし岩倉は強いまなざしを取り戻します。 日本の夜明けを前にこんなところで諦めたくない。 |
ここで耐えた5年の歳月。 辛い日々のなか、この国の未来の為に、思いをしたためた意見書。 それは時代の風を呼び、 王政復古の大号令へ繫がるのです。 |
やがて岩倉具視は政治の世界に還っていきました。 ここで育んだ不屈の魂とともに。 |
国:日本 京都府京都市左京区 人:岩倉具視 幽棲の地 |
曲名:こいの恋
作曲:河野 伸 |