2016/08/10 名匠がたどりついた境地 |
今から42年前、 庭作りの匠、重森三玲は、 倉敷の小高い丘を目指していました。 |
楯築遺跡。ここで 三玲はそれまでのすべてを覆すものと出会います。 |
無造作に、衒いもなく、置かれた石の数々。 そこに、作為では遠く及ばない 「究極の美」を見たのです。 |
77歳の名匠は打ちのめされました。 |
その翌年、三玲は人生最後の仕事を手掛けます。 京都、松尾大社の庭。 |
完成した庭は、人々を驚かせました。 荒々しく、大地に根付くように置かれた岩。 |
まるで自然そのもののような作品でした。 |
間もなくして、この世を去った、重森三玲。 この庭は、人生の果てに辿り着いた一つの境地でした。 |
国:日本 楯築遺跡〜松尾大社 人:重森三玲 名匠がたどりついた境地 |
曲名:悲しき巫女と双頭の龍
作曲:黒石 ひとみ |