2022/02/23 旅の途中に |
寛政七年。小林一茶は32歳のとき 四国、伊予の国の険しい山道を歩んでいました。 |
20歳過ぎた頃から足を踏み入れた俳句の世界。 修業の旅を続けていましたが、まだ技術や形に捉われ 迷いのなかにいました。 |
そんな時、立ち寄った三角寺。 山門をくぐった一茶は、境内で絢爛と咲き誇る山桜に 息を呑みます。 何という美しさ―― |
歩き疲れていた一茶でしたが 気づけば一句詠んでいました。 |
「是てこそ登りかひあり山桜」 |
俳句とは心のままに詠めばいい・・・ 彼の心に光が差した瞬間でした。 |
一茶は再び旅を続けました。 己の世界を確立するために。 |
国:日本 愛媛県四国中央市 人:小林一茶 旅の途中に |
曲名:威厳
作曲:溝口 肇 |