皆さん、イオウというと何を思い浮かべますか?温泉の近くで臭ってくる怪しい黄色い物質?化学記号ではSと表すイオウですが、その名前の由来はサンスクリット語の"くさい"という言葉。そのまんまですが、そのイオウ、実は温泉以外でも、とても身近な存在なのです。
くさいというイメージが先行するイオウですが、実はイオウそれ自体は臭うものではなく、水素など他の物質と結びついて、イオウ化合物となった状態で臭うのです。くさいといわれるネギやニンニク、生ゴミなどには必ずイオウが化合物の状態で含まれています。さらに、それだけでなく、キャベツやダイコン、コーヒー、海苔、イチゴやメロンなどにもイオウ化合物が含まれているのです。これらは別に臭いニオイのする物質ではありませんが、他のニオイにうち消されて臭く感じないだけなのです。
矢野リポーターは草津温泉に向かいました。草津温泉は日本を代表する酸性泉。地中のイオウがマグマの熱によって溶けだすと、温泉は酸性泉になるのです。その酸性度を図ってビックリ!なんとあのすっぱいレモンより酸性度が強いのです。そのため、殺菌能力が高く、皮膚病などに効果があります。ところが、その一方でコンクリートを溶かして破壊するなど、問題も多いのです。加えてイオウは酸性雨の原因にもなるといいます。となると、イオウは必要の無い物なのでしょうか?いえいえ、イオウは私たちの生活に不可欠な物なのです。ゴムやマッチにもイオウが含まれているのですが、このイオウが無くなってしまうとどうなるのか?番組ではイオウ無しゴムを作ってしまいました。できあがったものは、とてもゴムとは呼べないような代物。伸ばしても元に戻ることがないのです。
さらに打ち上げ花火にも、イオウは不可欠だといいます。夜空に色鮮やかな火の花を咲かせる星という部分には、イオウが不可欠だというのです。ではイオウ無し花火を上げるとどうなるのか?花火屋さんもチャレンジした事が無いという、本邦初公開のイオウ無し花火。ド〜ンと勢いよくあがった花火ですが、あれ、光らない?実は、イオウは着火剤の役割を果たしているため、イオウがないと花火が上手く燃えず、きれいに見えないのです。
| 美しい花火にはイオウが必需品!
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イオウは人体にも不可決なものだったのです。なんと人体必須の物質ランキングで8位。成人男性で、およそ140グラムも持っているんです。特に多いのが、髪の毛と爪。では、髪の毛からイオウを取ってみよう!魚住アナウンサーも協力して集まった髪の毛は50グラム。重さの割にかさは結構な量です。果たしてここからイオウが取れるのか?結果は…そう、例によってほんのちょっと、イオウが採れました…。
| 人体にはイオウが含まれている!
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