2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


驚異の野性 ハムスター  #532 2000/05/21

 今、ペットの人気ナンバーワンといっても過言ではないハムスター。小さくって愛らしいこのハムスターは、きれい好きでも知られ、飼いやすい動物です。しぐさもかわいらしく、回し車を回したり、エサをほお袋一杯にためたり。しかしこの行動一つ一つに、実はハムスターの野生時代のなごりが深く刻まれていたのです!

 魚住アナウンサーが飼い始めたハムスター。するとハムスターは昼間は寝てばかり。ところが夜になると激しく回し車を回し始めたのです。ハムスターは夜行性なのです。そこで、この回し車でハムスターは一晩でどれだけ走るかを、パソコンを駆使して測定!一晩明けてみたところ…なんと18572回転!5.4kmも走ったのです!人間と比較してみるとフルマラソン2回分にもなります。でも、ハムスターはなぜ、夜そんなに走るのでしょう?よく見ていると、ちょっと車を回しては、すぐにふんふんとニオイを嗅いでいます。実はこれ、エサを探す行動なんです。エサ箱を空にしておくと、次の日は走行距離が6.9kmになり、そのまた次の日は9.1kmと、死にものぐるいでエサを探しはじめたのです!そこに、彼らの野生時代のなごりが有ったのでした。


所のポイントハムスターが夜中に車を回すのは、エサを探すためだった!


ハムスターのレントゲン映像  ハムスターの特徴的な行動の一つが、ほお袋に食べ物を溜めること。ネズミの中でもこれはハムスターだけの行動なのです。その量たるや、実はハンパな量ではありません。ヒマワリの種にして、40個以上!そうやって確保した食糧は、自分の巣に保管しておき、飢えに備えるというわけです。このほお袋に溜める習性も、またしてもハムスターのかつての野生時代のなごりなのでした。さらに、何とバリウムをコーティングしたヒマワリのタネを準備。X線でハムスターがエサをほお袋に溜めるのを観察してみると、片方のほお袋から先にどんどんエサを詰め込んでいきます。どうやらほお袋にも左右で「利き」があるようです。

 魚住アナ、ハムスター1匹では寂しかろうと、もう1匹ハムスターを持ってきました。ところが、2匹をカゴの中に入れると、何と激しい格闘が!なぜ彼らはこんなに仲が悪いのでしょう?実は、野生のハムスターは単独で生きているため、なわばり意識が強いのです。エサの少ない乾燥地帯に住むハムスターは、エサの取り合いにならないように、繁殖期以外は単独で暮らすというわけ。ここにもハムスターの野生のなごりがあったのです。


所のポイントハムスターは2匹一緒に飼ってはいけません!


ハムスターの巣  さらに番組では、深さ2メートルにも及ぶ特製水槽を作り、野生状態のハムスターの生活を観察します。そこにハムスターを放すと…ものすごい勢いで土を掘るハムスター!1週間後、そこでハムスターが作ったのは、ちょっと小ぶりではありますが、立派な巣でした。厳しい乾燥地帯でも、温度の変化が少ない土の中は、快適な巣となるのです。



動物(地上)編へ BACK NEXT

ジャンル別一覧日付別一覧

[目がテン!?ライブラリーフロントへ]