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エビの王様クルマエビ
#587 (2001/06/24)
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日本人はエビが大好き!なんと1人あたり年間3キロのエビを消費しているというから驚きです。しかしなんで日本人はこんなにエビが好きなのでしょう?そこで科学の素浪人・矢野左衛門が、エビの代表格で、寿司や天ぷら、エビフライにも使われているクルマエビを調査し、日本人がエビ好きである理由解明に挑みます。
人気の高いエビなのですが、実は最近エビの人気が、ちょっと落ち込み気味なのです。
その理由は意外な所に有りました。なんとエビは高コレステロール食品だったのです。牛肉などに比べてもはるかに高い量。これでは人気が落ちるのも無理はありません。
そこで、牛肉とエビをそれぞれ同じ量食べてもらい、血液がどれだけコレステロールでドロドロになるか目で見てわかる実験装置で、食前食後の血液を比べてみました。すると、驚いたことに牛肉のほうがコレステロールでドロドロだったのです!エビを食べた人の血はサラサラでした。
実はエビにはタウリンが多く含まれているのです。その量は牛肉の5倍。タウリンには血球とコレステロールが結びつくのを防ぐ役割が有るのです。エビを食べてもこれで安心ですね。
エビの脚はなんと20本も有るのです。エビの脚は、胸の部分に有る胸脚(きょうきゃく)と、腹の部分に有る腹肢(ふくし)の2つに分かれています。胸脚はエサをつかむため、腹肢は砂に潜ったり、泳いだりする時に使います。
さて、エビの天敵はタコ。エビは泳ぐことが出来ますが、そのスピードは決して速くありません。案の定、タコにあっという間に迫られてしまいました。エビさんピンチ!その時、エビは腹の部分を折り曲げ、そしてそれを伸ばすと同時に後方にジャンプ!これぞエビの必殺逃亡術。この強靭な筋力が、エビのおいしい部分になっているんですね。
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日本人がエビ好きな理由(1): ゆでると腰が曲がり、長寿をイメージさせるから!
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エビのうまみ成分は、有機アミノ酸のグリシンです。しかしこのグリシンは、エビに熱が加わると、縮んだ筋肉からどんどん抜けてしまうのです。つまりエビの調理は低温がカギ、なのです。
ここで日本料理の天ぷら、アメリカ料理のグリル、スペイン料理のパエリアで調理温度を比較してみました。すると、天ぷらの油の温度が一番高かったのです。天ぷらはエビをおいしくしない調理法なのでしょうか?いいえそんなことはありませんでした。調理時の内部温度を計ると、天ぷらが一番低かった(48℃。グリル:81℃,パエリア99℃)のです。天ぷらは低温で調理し、更に衣でおいしさを逃がさない、エビに最適な調理法だったのです。
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日本人がエビ好きな理由(2): 天ぷらはエビの最高の!?調理法だった!
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