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特集 夏のフィンランド
#591 (2001/07/22)
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毎年恒例の「目がテン!」夏休み海外特集。今年はなんとヨーロッパ初上陸、北欧の国フィンランドを科学しちゃいます。あまり日本人にはなじみの無い国フィンランドですが、実はサンタクロースの住む国ですし、あの人気者ムーミンの生まれた国でもあります。そして冬には、オーロラを見ることが出来るのです。
そんなフィンランドの夏は白夜。特に北の地方では一日中明るい状態が続きます。矢野さんがそんな知られざる国フィンランドに迫ります。
そもそも矢野さんがフィンランドに上陸したのは、所さんから「サウナにでも入ってやせろ!」と指令が下ったため。実はフィンランドは、サウナ発祥の地でもあったのです。
矢野さんが向かったのは湖のほとりに有るサウナ。フィンランドサウナは、薪で石を暖めるもので、スモークサウナとも言われています。そしてその醍醐味は、ほてった体を湖にドブンと飛び込んで冷ますということに有りました。
で、矢野さんが飛びこんだ湖。実はフィンランドは湖のとても多い国だったのです。なんと500m2以上の湖の数が19万個。その中には、やたら細長い、まるで川のような不思議な形をしたものも数多く見られます。いったいなぜ、こんなに湖が多いのでしょうか?
矢野さんはサウナで、不思議な体験をしました。なんと木の枝で叩かれたのです。その木の枝は白樺。実は白樺はフィンランドを代表する木だったのです。
そしてこの白樺を初めとしてフィンランドには森もいっぱい。なんと国土の70%が森なのです。
そんなフィンランドの森に矢野さんも入ってみました。すると驚いたことに、ごろごろといくつもの大きな岩が転がっています。“迷子石” と名づけられたこれらの岩、いったいどうやって運ばれてきたのでしょう?
さらに街に出てもびっくり。首都ヘルシンキの市街地にも、至るところで岩盤が地上から隆起しているのです。なんとその隆起した岩盤をそのままくりぬいて教会にしてしまった所まで有るのです。
無数の湖、迷子石、隆起した岩盤…これらの全ては、みんな同じ自然現象から生まれていたのです。それは氷河。フィンランドは1万年前まで、氷河に覆われていました。その氷河の流れが作った引っ掻き傷が、無数の湖。そして氷河に運ばれて氷河が無くなったあと森に残ったのが迷子石。そして氷河が無くなった後、重しが取れたということで、未だにフィンランドの地面は隆起し続けているのです。
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フィンランドの国土面積は、氷河消滅後1万年、隆起のため未だ拡大中!
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白樺が生んだ、フィンランドのもう一つの産物、それが甘味料キシリトール。キシリトールは白樺から取れ、今やフィンランドを代表する輸出物の一つになっています。矢野さんはヘルシンキ市内の保育園を訪れました。そこで矢野さんはビックリ。なんと虫歯のある子供が1人もいなかったのです。
キシリトールには、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の活動を弱める効果が有ります。虫歯予防に効果があるゆえんです。しかしミュータンス菌は大変強い菌で歯磨きぐらいではなかなか減ることはなく、さらには母子感染によって赤ちゃん時代に移ってしまう菌。お母さんが虫歯の多い子供は虫歯になりやすいのです。ですのでフィンランドでは、お母さんが妊婦さんの時から虫歯予防の指導を行い、その結果虫歯が急減したのでした。
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虫歯は母子感染からスタートする。フィンランドではお母さんへの指導が功を奏した!
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