|
冬こそ注意 タイヤの謎
#616 (2002/01/27)
|
|
ある日矢野さんは、入ったガソリンスタンドで突然、タイヤの空気圧を測定されました。結果は空気圧不足。矢野さんショック!
東名高速で調査したらなんと3台に1台が空気圧不足、というデータも有るほど、実は空気圧不足の車は多いんです。そして寒い冬こそ、タイヤの中の空気が縮み、タイヤの空気圧が減る季節だというのです。
さらに冬はスタッドレスタイヤが活躍する季節。一体このタイヤはどんなタイヤなんでしょう? まさに冬こそタイヤの季節なのです!
なぜタイヤは真っ黒なのでしょう?輪ゴムはうす茶色、その他のゴム製品も様々な色をしています。しかしタイヤのゴムは殆どが黒。なぜなんでしょう?
タイヤの元となる生ゴムは白っぽい色をしていて、そのままでは弾力が無くすぐに切れてしまいます。そこに硫黄を加えると加硫ゴムになります。すると生ゴムに比べて弾力性は増すのですが、まだ強度に欠けます。そこでさらにカーボン(すす)を加えます。すると加硫ゴムに比べて強度がアップ!いくら引っ張っても切れません。タイヤが黒いのはカーボンを加え強度を増すためだったのです。
冬に特に下がる空気圧。空気圧が下がると、パンクやバーストなどの危険性が増すのですが、それだけではありません。なんと燃費が悪くなるというのです。矢野さんが50キロのコースを時速60キロで走ってみました。適正空気圧ではガソリンは3.8リットル使い、リッターあたり13.2キロ走りました。次に適正空気圧の60%で走行してみると、ガソリンは4.5リットルも使い、リッターあたりの走行距離も11.1キロと適正空気圧で走行したときよりも2キロも減ってしまいました。
所さんのCMでもおなじみスタッドレスタイヤ。ほとんどの雪道やアイスバーンをチェーン無しで走れるスグレモノです。さっそく雪の多い北海道へ行き、ノーマルタイヤとの違いを解明しました。まずは雪道。ノーマルタイヤでは、坂道だとどんどん後退してしまうのに対し、スタッドレスは何の問題も無く坂道を上ることができました。この違いはタイヤの溝にありました。スタッドレスの溝はノーマルタイヤに比べて深くなっています。この溝が雪の中にくい込み、抵抗を作って滑りにくくさせていたのです。
次にアイスバーンではどうでしょう?時速40キロで走った時のブレーキの制動距離を比べてみると、スタッドレスはノーマルタイヤに比べて17メートルも短かったのです。スタッドレスのゴムは柔らかく、固い氷に押しつけられると表面の切れ目が広がり細かい角がたくさんできます。そこが路面をしっかりとらえる仕組みになっていたのです。
ではアイスバーンに水を撒いてみるとどうでしょう?スタッドレスタイヤは気泡がいっぱいの発泡ゴムで出来ているので、一瞬で水を吸い込んでしまいます。なので濡れたアイスバーンでも問題なく走れるのでした。
しかしそんなスタッドレスタイヤも完璧ではないというのです。そこで緊急企画!タイヤ大相撲、北海道場所を開催!スタッドレスタイヤとチェーン付きノーマルタイヤが引っ張り合い対決です。まずはアイスバーン対戦。結果は接戦の末、スタッドレスの勝利でした。
次に雪道対戦。するとあっさりとチェーンが勝ってしまったのです。確かにスタッドレスにはたくさんの溝がついていますが、チェーンのマス目に比べたら小さく、そこに入り込む雪も少量なので抵抗が少ないのです。雪道では抵抗の大きくなるチェーンの方が役に立つというわけだったんです。
|
スタッドレスはスグレモノだけど、雪道ではチェーンも有った方が完璧!
|
|
|
|
|
|