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水を浄化!?謎植物ヨシ
#690 (2003/07/13)
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今週は植物のヨシを科学します。アシの名でもおなじみのこの植物、実はすだれや茅葺き屋根の茅、そして管楽器のリードと結構身近に使われている植物だったのです。
今回は長期取材、ロケは3月から始まっています。ヨシは水辺に生える植物。矢野さんはヨシの生息地として有名な、滋賀県琵琶湖を訪れました。するとなんと、ヨシの原が焼かれていたのです。これで害虫や下草を除去、更に枯れたヨシを燃すことで、灰が肥料になるのです。
それから1ヶ月後、矢野さんは再び琵琶湖を訪れると、なんとヨシはもう80センチの高さになっていました。さらに2ヶ月後、辺りは一面ヨシの原になっていました。なんとその高さは3メートル50センチ。この2ヶ月間は1日に実に4.5センチも伸びたことになります。
これはヨシが地下茎で増えているため。秋に地上部は枯れますが、地下茎は栄養分を溜め、冬を越します。このためヨシは野焼きをしても生えてくるし、成長も早いのです。
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ヨシは地下茎で増え、1日に5センチも急成長。その高さは数メートルにも及ぶ!
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ヨシは魔除けの破魔矢の軸の部分にも使われていました。それはヨシに、浄化の意味が込められているから。そして実際にヨシには水の浄化作用が有るそうなのです。
そこで日本で一番汚れていると言われる千葉・手賀沼の水で実験。土だけと、ヨシの生えた土を準備、ここに水を通してろ過しました。すると土だけのものに比べて、ヨシの生えた土の方が水の透明度は高かったのです。窒素、リンの含有量もヨシの有る土の方が少なかったのでした。ヨシは成長が早いため、水を汚染するけれど植物にとっては栄養の、窒素とリンをより多く吸収するのです。
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ヨシの茂み25平方メートルで、一家5人の出す汚水全てを浄化出来る!
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アメリカの先住民族は、なんとヨシから塩を取っていたそうです。本当にこんなことは可能なのでしょうか?東京は多摩川に生えているヨシを大量に刈ってきてチャレンジです。
残念ながら方法が分からなかったため、「目がテン!」が自己流にチャレンジ。まずは地上部を焼いてみましたが、全く塩分は検出されません。次に地下茎を焼いたところ、塩分が検出されました。この灰をろ過し、水溶液を煮詰めたところ、見事塩が取れたのです。地下茎500グラムから、2グラム塩が取れました。
ヨシは海水が入っている地域でも生育できる、塩分に強い植物。なので塩分から体を守るため、地下茎に塩分を溜めるのです。
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