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なぜアイスにバニラ?
#689 (2003/07/06)
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いよいよ夏、アイスクリームの季節が到来です。アイスクリームといえば、やはりバニラアイスが王道。しかしこのバニラっていったい何物なのでしょう?
矢野さんは、バニラの栽培されている植物園を訪れました。そこで見たのはつる性の植物。バニラは木ではなかったのです。そしてそこになっている、サヤエンドウの様な実を嗅いでみても、バニラの臭いはしませんでした。
実はバニラの実は1年ほどかけて熟して、初めてあの臭いを出すのです。そして シュークリームやバニラアイスの中に見られるバニラビーンズといわれるあの黒いブツブツは、さやの中に有るバニラの種子だったのです。
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バニラビーンズは、1年かけて完熟したバニラの種子。1つのさやに数万個の小さな種子が入っている!
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バニラビーンズ、1つのさやで200円から1000円と、実は結構高価なものなのです。それはバニラの生態に理由が有りました。なんとバニラはとても受粉しにくい植物なのです。その確率はなんと100分の1。
それはバニラの花のおしべとめしべの間に小嘴体(しょうしたい)という壁が有るからなのです。そしてメルポナというハチだけが、この小嘴体を押しのけ、受粉させることが出来るのです。現在では人間が、この小嘴体を外し人工受粉させることで実を付けさせています。
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バニラはなぜ、あの様な甘ったるい臭いを出すのでしょう?この臭いはバニリンというのですが、この匂いを嗅ぐと、サルはバニラビーンズを手にし、そしてかじって味が無いのでポイと捨てます。この時べたべたした種子が手に付き、これで種子はあちこちばらまかれるのです。
ちなみにウシも、バニラエッセンス(香料)をかけた牧草をそうでない牧草に比べよく食べました。動物は一般的にこの臭いが好きなようです。これは、ウシやヤギ、そしてヒトの乳にバニリンが含まれているためのようです。
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母乳にも、そして牛乳にもバニリンは含まれている。だから牛乳味のアイスにバニラの香りは合うのかも!?
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バニリンが、なんと意外なものに含まれていたのです。それは味噌!そこで「目がテン!」がまたもや珍実験に挑戦!題して「味噌でバニラアイスは作れるか?」。ノ−ベル賞小柴名誉教授のごひいきのバニラアイスの名店の協力で魚住アナが挑戦しました。そして所さんには番組最初の方で内緒で食べて頂いていました。さすがの所さんも、味が濃いとは思ったらしいのですが、味噌バニラとは気付きませんでした。実験成功!?
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