高級食材!?ハクビシン　 #688 （2003/06/29）　 　最近SARSウイルスに近いウイルスを持っていることで話題になった生物、ハクビシン。SARSの原因かどうかはまだ分かっていません。今回の件で初めて名前を聞いた方も多いはず。いったいこの生物、どんな生物なのでしょう？ 　ハクビシン（白鼻芯（心））は、顔の中央に1本縦に白い筋が通っていることからこの名がつきました。ジャコウネコ科に属する動物なのです。 　そしてハクビシンは、かつて山梨県、そして長野県の天然記念物に指定されたことが有るのですが、なんとこれを解除されてしまったのです。実はハクビシンは江戸時代に外国から来た帰化動物。しかし日本でもよく見られたので、一時期日本古来の生物ではないかと言われ、天然記念物に定められてしまったのです。 　今ではなんと一部の地域で、ハクビシンは害獣に認定され、駆除されているというのです。先程の天然記念物から随分な落差です。いったいこれはなぜなのでしょう？ 　中国では“菓子狸”という名がついたハクビシン。この“菓子”は果実の意。そこでハクビシンにバナナ、ブドウ、メロン、スイカを与えてみたところ。スイカ以外はみんな食べたのです。食べた順は糖度の高い順（バナナ＞ブドウ＞メロン＞スイカ）でした。そしてスイカにハチミツをかけたところ、食べ始めたのです。ちなみに本当のお菓子、ショートケーキも、羊かんも平らげました。 ハクビシンは甘党。果物が好きだった！更に木登りも上手。なので果物の害獣となったのだ。 　ハクビシンはなんと中華料理では高級食材だそうです。番組では、ハクビシンを料理している映像を入手。それはぶつ切りにされキノコやタケノコと煮込まれた料理。中華料理の名コックさんに聞いたところ、果物を食べているため臭みも無く美味しいとか。 　しかしこの食用の習慣が、ハクビシンの体液との接触の機会を生み、ひいてはSARS伝染の理由となったという説も有るのです。真相は未だ分かっていません。 中国では高級食材で結構美味と言われるハクビシン。これがSARS感染の理由？真相は未だ不明…。