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珍獣続出!沖縄西表島
#694 (2003/08/10)
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夏休み特集、2週めの今週は沖縄の離島、西表島を取り上げます。この島は、“東洋のガラパゴス”とも称される、生物の宝庫でありジャングルの島なのです。まだまだ未開の自然がいっぱい残っている、日本で最後の秘境と言っても過言ではないこの島を、矢野さんが体当たりでリポートします。矢野さんに与えられた使命は、特別天然記念物のイリオモテヤマネコと出会うこと。はたしてこの幻とも言われるヤマネコと 出会うことが出来るのでしょうか?
まず矢野さんは、イリオモテヤマネコのエサを探して、林の中に入って行きました。なんと西表島に広がる林はマングローブの林だったのです。マングローブとは、熱帯や亜熱帯の海水が干満を繰り返す「潮間帯」という環境に生活する不思議な植物。つまり海の塩水が根をひたしても育つことの出来る不思議な植物なのです。
そのマングローブの根は、不思議な形をしたものばかりでした。代表的な植物ヤエヤマヒルギは、支柱根というその名の通り支柱の様な根を持ち、そしてオヒルギという木の根は膝根(しっこん)といい、人間のひざが曲がった様な形をして地中から出ています。地面から突き出した根…。いずれの根も、水没した時に根が呼吸できるよう、地面より上へ大きく突き出しているのです。
さらに矢野さんは不思議な物に出会いました。マングローブの木の葉の中に、時々黄色い葉が混じっているのです。これをちょっとかじってみると、他の葉よりしょっぱいのです。この様に特定の葉に塩分を集め落とすことで、マングローブの木は自らを塩分から守っているのです。
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西表島は日本が誇るマングローブの繁茂地。マングローブは水や塩分から身を守るため、様々な工夫をしていた!
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マングローブの林の中には恐るべき生物が沢山います。巨大シジミに巨大ガニ、そしてなんと陸上に大きな塚を作る奇妙なシャコまでいたのです。亜熱帯であることと、島であるため天敵の生物が来なかったことが巨大生物が繁殖した理由ではと考えられています。
イリオモテヤマネコを探して、矢野さんは山の中に入りました。西表島はいくつもの美しい滝で知られているのです。矢野さんが目指したのは観光客も足を踏み入れないマヤグスクの滝。しかしそこまでたどり着くには、道無き道を何時間も歩かなくてはなりませんでした。
その途中でも、様々な不思議なものに出会いました。2メートルもの高さがある壁の様な根を持った植物・サキシマスオウです。この根は板根(ばんこん)と言われます。西表島は土の層が薄いため、植物は根を深く張れず、この植物は倒れないように板根を持ったのです。
他にも、頭や手足がきっちりと収まってしまう天然記念物セマルハコガメ、そして日本一長いヘビ、3メートルにもなるサキシマスジオにも出会うことが出来ました。しかし、イリオモテヤマネコは、フンの跡こそ見つけましたが結局発見できず。その後水のみ場で5晩も張りましたが、やはり現れませんでした。なかなか用心深い生き物、そう簡単に撮影はさせてくれませんでした。
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100頭余りしかいないイリオモテヤマネコは、西表の巨大生物をみんな食べてしまう、生態系のトップにいるらしい!
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