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科学で焼く秋魚サンマ
#702 (2003/10/12)
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秋の代表的な魚、サンマ。今年は豊漁とのことで、ぜひおいしく食べたいものです。しかしなかなか上手に焼くのは難しい。そこで今回は科学の力でサンマをおいしく料理してしまいます。
サンマは漢字で秋刀魚と書きます。新鮮なサンマを手にすると、この字の通り立つのです。しかし、この立ったサンマは、焼き魚にはむいていないとのこと。いったいこれはなぜなのでしょう?
魚は死ぬと、筋肉を動かす物質ATPが分解され、うまみ成分のイノシン酸になります。しかしその後イノシン酸は臭み成分のヒポキサンチンに変わってしまいます。なのでサンマの肛門の下を握って45度くらいまで曲がったサンマはお刺身に、その後120度くらいまでは焼き魚にむいていると番組では結論を出しました。
魚住アナが、魚焼き網でサンマを焼いてみました。ところがどうもうまく行きません。直火で焼くには、かなりのテクニックが必要なようです。そこで「目がテン!」では、フライパンで簡単にサンマを焼く方法をお寿司屋さんから教わってしまいました。方法は簡単、フライパンの上にクッキングシートを敷き、片面10分、もう片面5分。油が出てきたら拭き取ることを忘れずに。これだけで直火でなく遠赤外線で温められるため、サンマがおいしく焼きあがるのです。
みなさん、サンマにもちゃんとウロコがあるの、知っていましたか?しかしサンマのウロコはとても取れやすいのです。集団で体をこすりあわせると簡単に取れてしまいます。なので水族館でのサンマの飼育はとても難しいのです。
そしてウロコが取れやすい理由としては、こんな説も有ります。それは身を守るため。敵が襲ってきた時に集団で身をこすりあわせウロコを落とし、そのウロコがキラキラ光るため敵はそちらに気を取られ、その間に逃げ失せるというのです。
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サンマのウロコは取れやすい。これは身を守るため!?
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サンマははらわたを取り除かなくても済む数少ない魚です。これはサンマに胃が無く、よって内臓の中に長い事食物を溜めていないからなのです。なんと食事から排せつまでわずか30分。アジが36時間、金魚が8時間なのに比べると驚異的な早さです。
そして新鮮なサンマをすぐ食べると、そのはらわた=内臓はウニのように甘いというのです。サンマを獲ってからわずか12時間後に陸に上げられる宮城県気仙沼での話。そこでスタッフが早速現地に直行。そこから車で6時間で届いたサンマを所さんがスタジオで試食。全く苦くなくほのかに甘い内臓には所さんも目がテン!でした。
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サンマには胃が無く、内臓に食物をため込まない。これがサンマの内臓がおいしい理由。
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