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所も挑戦!日本の弓道
#705 (2003/11/02)
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スポーツの秋真っ盛り、ということで今週の「目がテン!」は日本古来のスポーツ、弓道を科学します。西洋にもアーチェリーという弓矢の競技が有りますが、実は弓道、アーチェリーとは似ても似つかないスポーツだったのです。科学の素浪人矢野左衛門が、仕官を目指し1週間の猛特訓。番組最後で3本の矢を射り、うち1本でも当たれば仕官出来るのですが、はたしてその結果は?
弓道とは、28メートル離れた、直径36cmの的を狙う競技。的のどこに当たってもいい、という競技で、ほぼ同じ距離の的の、より中心に近い場所に当てなくてはならないアーチェリーとは随分違う競技なのです。
その弓作りの現場を魚住アナが訪れました。すると弓具店の方が弓をいきなり真っ二つに切断。その断面は意外なものでした。2枚の竹が心材をサンドイッチ状に挟む構造で、その心材は3枚から5枚の縦に敷かれた竹を、さらに弾良性のあるハゼの気で挟んだという、複雑な作りだったのです。
これが、和弓の強じんさとしなやかさの秘密でした。
実は所さんは大学時代、アーチェリー部に所属、なかなかの腕前だったのです。その所さんが和弓を引いてみました。すると矢野左衛門いわく「違う!」。実は弓の真ん中を握るアーチェリーに対し、和弓は下3分の1の箇所を握るのです。いったいなぜなのでしょう?
そこれは弓が引かれて戻る時、弓の上と下の3分の1の箇所が、もっとも衝撃が少ないからなのです。真ん中を握ると、手に衝撃が伝わり、放たれた矢がブレてしまうというわけです。ちなみにアーチェリーは、スタビライザーという衝撃を吸収するものを弓に付けているため、真ん中を握っても大丈夫なのです。
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弓道の弓は、衝撃が一番少ない、下の3分の1の箇所を握る。真ん中ではないのだ!
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矢野左衛門は弓も引けるようになり、いよいよ矢を放つことにしました。ところが矢は右側に外れていくばかり。実は弓道では矢を放つ瞬間、つのみといって、手首をひねり弓を左に回転させなくてはならないのです。これは矢が、上から見ると弓の右側を通るから。さらにはこのつのみをしないと、弦が耳や左手にも当たってしまうのです。
ちなみにアーチェリーはくぼみを作り、矢が弓の真ん中を通っていくようになっているので、つのみは不要です。
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弓道には、つのみという、弓を握る左手首をかえす動作が必要。これが実に難しい!
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つのみをなんと1日でマスターした矢野左衛門。そして的にも見事命中。教えを乞うた先生に天才と呼ばれ上機嫌。しかし番組最後、日テレ特設会場で、その腕を披露した時は3本とも外れ!やはり弓道は難しい。ちなみに直前のカメラリハーサルでは当たっていたというから、素質は有るのかも!?
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