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ニモで人気!クマノミ
#722 (2004/03/07)
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本年のアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞したCGフルアニメ映画「ファインディング・ニモ」。カクレクマノミの子供をお父さんが探すという物語です。この映画のおかげでカクレクマノミが大人気。乱獲の問題も起きている程なのです。今回「目がテン!」がその不思議なフシギな生態に迫ります!
日本は実はクマノミに恵まれた国。クマノミ全27種は模様で5つのグループに分けられるのですが、なんとその全グループを日本で見ることが出来るのです。その数は6種。
そして特に沖縄は数多くのクマノミを見られる場所。そこで矢野さんが自然のクマノミを探しに海に繰り出しました。クマノミ、ハマクマノミと次々見つかったのですが、肝心のカクレクマノミはなかなか見つかりません。やはり乱獲によって数が減っているよう。しかし苦心の上、水深1.5メートルの海底で、ようやくイソギンチャクに絡まる天然のカクレクマノミを見つけることが出来ました。
矢野さんが見つけたクマノミを見ると、必ずカップルでいる2尾がいるのです。このカップルはオスとメス。実はクマノミはおしどり夫婦!?しかし矢野さんがとんでもないことを聞きました。「クマノミは性転換する」!?
よく見るとカップルは大きさが違う2尾なのですが、なんと大きい方がメスなのです。実はイソギンチャクにいるクマノミ集団の中で一番大きい個体がメスになり、次に大きい固体がオスになり、この2尾がカップルになるのです。他の個体はなんとメスにもオスにもならず、繁殖行動をしません。こうすれば決して強くない魚であるクマノミは、一番大きなメスが卵を産むことでたくさん卵を残すことが出来ます。
しかし、もしこのメスが亡くなった場合、なんと次に大きい個体であるオスがメスに性転換!そして次に大きいメスでもオスでもなかった個体がオスに昇格するのです!
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妻を亡くしたニモのお父さん(カクレクマノミ)は、本当はお母さんに性転換しなくてはならなかった!?
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イソギンチャクと共生するクマノミ。弱い魚クマノミはイソギンチャクに身を寄せることで天敵から身を守っているのです。しかし広い海の中で、どうやってクマノミはイソギンチャクを探しているのでしょう?
そこで「目がテン!」ではモップを準備、これにクマノミを近づけようと挑戦しました。まずはクマノミのいる水槽にそのまま入れてみましたが反応無し。実は視力も悪くなく、目で見ることでお互いの大きさを知り性転換をするクマノミなのですが、どうも目でイソギンチャクを探すのではないようです。そこで今度はイソギンチャクと同じ水槽に24時間漬けたモップを入れてみました。すると中に潜り込みこそしなかったもの、近付き入りたがるそぶりを見せたのです。クマノミは嗅覚でイソギンチャクを認識していたのです。
クマノミはふ化の場面をなかなか我々に見せません。「ファインディング・ニモ」でも確かにふ化の場面は出てきませんでした。今回「目がテン!」が水族館とタッグを組み、ハマクマノミのふ化の撮影に挑戦。とにかく暗くて静かな環境を作り、赤外線カメラで見守りました。すると見事、500尾もの稚魚がふ化したのです!しかしこの500尾の内、成魚になるのはほんの数尾なのです。
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クマノミは弱い魚なので、イソギンチャクに身を寄せ、またこっそりと大量の卵をふ化させるのだ!
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