食器洗い
機 vs 手洗い!
第738回 2004年6月27日
主婦の方に最も嫌われている家事と言っても過言でないのが
食器洗い
。楽しい食事の後の食器の片付けは本当に面倒臭いものです。しかし
科学の力を借りると、食器片付けも合理的に早くなる
のです。そして最近人気急上昇中の
食器洗い機も科学の結晶だった
のです。
まずは佐藤アナが食器洗いに挑戦。さすがの佐藤アナも無難に終えたように見えましたが、専門家の先生に言わせると、洗う順番や洗い方が全然違うというのです。汚れが次に洗うものに波及しない様に
洗うのは汚れの少ないものから
、そして洗剤を使い過ぎない様、
水を流しながらの食器洗いは厳禁
。これは正しい洗い方の初歩の初歩です。
そして
食器の汚れには、大きく分けて3つの汚れがある
というのです。それは
油汚れ、タンパク質の汚れ
、そして
デンプンの汚れ
。食器洗剤には、
界面活性剤
が含まれています。界面活性剤には、
水と油を結合させる働き(乳化)
があり、これで油汚れが落ちます。さらに界面活性剤には
浸透作用
という働きもあり、タンパク質とデンプンの汚れは、浸透することでこれを落としているのです。
しかし手ごわいのはデンプンの汚れ。ちょっとご飯の汚れを放置していて、ガビガビになってエライ目に遭った方、多いのではないでしょうか。番組では、ほんの一口の量のお米200粒を使って、
続飯(そくい)という日本古来の糊
を作り、2枚の板を張り合わせてみました。すると矢野婆さんと番組ディレクターの2名、計180キロがぶら下がっても、板は張り合わさったままだったのです!
米粒200粒の糊で合わさった板が、180キロの重さに耐えた!デンプン汚れ恐るべし!
こんな頑固なデンプン汚れには、洗剤を数滴垂らした水に漬け置きするのが効果的。ふやけて落ちやすくなるのです。
最近人気の全自動食器洗い機。その洗剤を手洗いの時に使ってみると、なんと汚れが落ちないのです。驚いたことに、実は
食器洗い機と手洗いの洗剤は全然違う
ものなのです!
食器洗い機は実は
60度の高熱のお湯で食器を洗っています
。この温度だと、なんと
油汚れは溶けて落ちてしまいます
。なので食器洗い機の洗剤に界面活性剤は殆ど入っていないのです。代わりに入っているのが
酵素
。
タンパク質とデンプンを分解する酵素は、60度でよく働く
もの。しかし
酵素は効果を発揮するのに時間がかかります
。なので食器洗い機にむいているというわけなのです。
食器洗い機は60度の高温のお湯を使い、長時間洗うことで、酵素パワーを利かせ汚れを落とすものだった!