食べて健康夏の
オクラ
第739回 2004年7月4日
日本の夏を彩るネバネバ野菜と言えばオクラ。
これから旬
を迎えます。しかし意外なことに、なんと
オクラは日本原産の野菜ではない
のです。実は
アフリカが原産地
だったオクラ、調べてみるとまだまだ意外な事実が続出でした!
矢野さんが日本一のオクラの産地、高知県を訪れました。畑に行ってまず驚いたのは、実が上を向いてなっていたこと。そしてさらに驚いたのは
私たちが食べているオクラは未熟な実で、
完熟したものではないというのです。オクラの
完熟した実は大きいのですが硬く、食べられたものではありません
でした。
オクラはアオイ科の植物。そして
ハイビスカス
もアオイ科の植物だったのです。そこで沖縄でなったハイビスカスの実を見ると、確かにオクラに似た実で、切ってみると、なんとネバネバしたではありませんか!
オクラとハイビスカスは同じアオイ科。ハイビスカスの実もネバネバした!
オクラは暑いアフリカ原産。なので水分が蒸発しないよう、
ネバネバにすることで水分を保持している
のです。このネバネバには
整腸作用
もあるとか。このネバネバ成分をなるべく保つには、
生で食べるか、ゆでても10秒位
がいいそうです。
実はアオイ科の植物には、
トロロアオイ
という
和紙の原料となる植物
もあるのです。そしてオクラとトロロアオイは同じアオイ科トロロアオイ属。かなり近い仲間なのです。トロロアオイは、根から取れるネバネバが、和紙の原料コウゾを繋ぎ合わせるのです。そこで
オクラの実のネバネバで和紙作りに挑戦
した所、
見事和紙が出来ました!
さらにお菓子のマシュマロですが、現在食べられているマシュマロは、材料の違う代用品で、
もともとのマシュマロには、オクラの仲間の植物が使われていた
のです。アオイ科のその植物の名前は、
マーシュマロウ
。そう、これこそがマシュマロの名前の由来でもありました。
そこで有名パティシエにご協力いただき、マーシュマロウの根のネバネバと、ハチミツと砂糖を混ぜて冷やしたら、
見事元祖マシュマロが出来ました!
その舌触りには
所さんも大満足!
そして
オクラの実のネバネバでもマシュマロを作ってみたら、こちらも見事出来てしまった
のです!
元々のマシュマロは、オクラの仲間、アオイ科のマーシュマロウから作られていた!