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アンテナ の賢い使い方
第749回 2004年9月19日


 今や、私たちの現代生活に欠かせないアンテナ。テレビや携帯電話にPHS、さらにラジオや無線タクシーなど様々なものに使われています。今回は、とても身近なのに意外とその仕組みを知らないアンテナを科学します。

 そもそもアンテナとは、何物なのでしょう?科学の素浪人・矢野左衛門があろうことかテレビのアンテナをぶった切ってしまいました。するとその正体は、ただの金属の棒!しかし驚いたことに、センサーをつけるとその金属の棒に、単三電池の3000分の1という弱い電気が流れたのです!実はアンテナとは、空中に飛んでいる電波をキャッチし、これを電気に変えるもの。テレビの場合、この電気信号が画像と音声の元になるのです。
拙者アンテナになり申した  ということは、電気さえ通せば何でもアンテナになるんでしょうか?そこで、矢野左衛門の刀や、おたまなどの金属で試してみると、テレビは状態が悪いながらも映ったのです。
 では、ヒトはアンテナになれるのでしょうか?そこで矢野左衛門が一肌脱いで、テレビに繋がるアンテナ線を握ったところ、なんとテレビはこれまた状態が悪いながらも映ったのです!ヒトも体内の水分にナトリウムやカリウムなどが溶けているので電気を通すことが出来、アンテナの代わりになれるのです。

所さんのポイント
ポイント1
電気を通すものであればアンテナになるので、ヒトもアンテナになれるのだ!!

 ところでテレビのアンテナは、なぜ横棒が何本もあるのでしょうか?アンテナをよく見てみると、本当にテレビにつながっている横棒、アンテナ本体はたった1本だけ。では、残りの横棒は何のためにあるのでしょう?そこで横棒を1本ずつ取っていくと、画像がどんどん乱れていったのです。  実は、この並んだ横棒は導波器といって、アンテナの感度を上げるための棒なのです。横棒は電波を受けると共振という現象を起し、同じ電波を隣の横棒に送るのです。この積み重ねで、弱い電波を増幅しテレビに繋がっている横棒に強い電波を届けているのです。ちなみにアンテナ本体から共振で出た電波は、反射器と呼ばれる最後の1本の横棒によって、アンテナ本体に戻されるのです。

アンテナ  なぜテレビのアンテナは平べったい形をしているのでしょう?それはテレビの電波が水平に発射されているから。水平に発射した方が広範囲に一度に電波を飛ばすことが出来るのです。水平に飛ばされた電波は、水平な形のアンテナの方が効率よく受信出来るのです。
 一方、携帯電話やPHSの電波は垂直に飛ばされています。これはビルの間などもたくみにすり抜けられるから。なので携帯電話やPHSのアンテナは立てて使ったほうが、電波をより効率よく受信出来るのです。

 さらにアンテナと受信機を使うと、流れ星が流れる瞬間が分かるというのです。その仕組みは、空に向かって一定の電波を発射しておくと、流れ星のガス状になった尻尾に当たって跳ね返ってくるので、その電波をアンテナがキャッチして教えてくれるというもの。
 早速、たくさんのお願い事を携え、佐藤アナが夜の流れ星ウォッチングに挑戦。しかし期待とはうらはらに、音はすれどもなかなか流れ星の姿を見ることができない佐藤アナ。待つこと2時間、あきらめかけたその時、ついに流れ星を発見。ちゃんとお願い事ができたのでした。
 ちなみに、この電波は、京都(46.500Mhz)と福井(53.750Mhz)から1年中24時間発射されているので、受信機とアンテナがあれば誰でも観察できるのだそうです。

所さんのポイント
ポイント2
アンテナと受信機を使うと、流れ星が流れる瞬間だって知ることが出来る!!




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