冷え性治る
ヨガ
の呼吸
第815回 2006年1月22日
今、女性達の間で大ブーム
になっているのが
ヨガ
。
「シェイプアップ」したり「冷え性」が改善されたりと、健康にも良いと評判
なのです。しかし、科学的に本当にこの様な効果があるのでしょうか?
まず、
女性がヨガを始める理由で多いのが「シェイプアップ」
。しかし、ヨガは
一定の姿勢を保つだけで
動き回ることもないですが、
本当に運動になっているのでしょうか?
そこで、まずはヨガと同じように
一定の姿勢を保つスペシャリスト「パントマイマー」
の体を、調べてみることに。手をあげたままのポーズで静止してもらい、
サーモグラフィで体の表面の温度を見てみます
。すると10分後、
パントマイマーの上半身は真っ赤になっていました
。けっこう筋肉を使っているようなのです。
そこで今度は、
筋肉の動きに反応する筋電計
という機械を使って調べてみることに。まずは、動きの激しい「エアロビクス」をやっている人に筋電計をつけてみると、筋電計が反応している瞬間と、反応していない瞬間がありました。つまり
「エアロビクス」は、エクササイズの動きによって、筋肉を使っている瞬間と筋肉を使っていない瞬間がある
ということなのです。
一方、ヨガをしている人に筋電計をつけてみると、
静止したままなのにずっと筋電計は反応していました
。つまり、
ヨガをしていると絶え間なく筋肉が運動しているのです
。
さらに今度は、
ヨガをしているときの消費エネルギーを計測してみると、ヨガの基本ポーズを1分間とると、矢野さんは5キロカロリー消費していました
。これは、ウォーキングをしたときと同じ程度の運動量。つまり、これらのことより、
ヨガは筋肉を使うれっきとした運動だったのです
。
しかし、ヨガの先生のように段々ヨガのポーズに慣れてくると、消費エネルギーも少なくなってきます。先生によると、そもそもヨガはやせるというものではなく、自然な体型に戻すものだということでした。
ヨガは静止したままなのに、筋肉を使うれっきとした運動だった!
しかし、慣れてくると段々エネルギーを消費しなくなるのだ。
女性の悩みで多いのが「冷え性」
。ところが
ヨガを始めると、なんと「冷え性」も改善される
というのです。果たして本当なのでしょうか?
実は、その秘密はヨガの呼吸法である
「腹式呼吸」
に隠されているというのです。腹式呼吸とは、
腹筋を使ってお腹をへこませ深く息を吐き、そして腹筋の緊張をゆるめ、自然に空気をお腹に入れる呼吸法
のこと。これをゆっくり行うのがヨガの呼吸法なのです。しかし、この呼吸法が、冷え性改善とどう関係しているのでしょうか?
そこでこんな実験。4人の女性に集まってもらい、頭にリンゴをのせたまま、百マス計算をしてもらいました。そして、計算している間中、その女性たちの足の温度を計測してみました。すると、
計算が始まるとどんどん足先の温度が下がりだした
のです。実は冷え性が起こる大きな原因の一つは、ストレス。
ストレスがかかると、交感神経と呼ばれる部分が活発に働き、体が緊張状態になります
。
すると、手足の毛細血管が収縮して血液が流れにくくなってしまい、手や足の先が冷えてしまうというわけなのです
。
そこで今度は、百マス計算で足先が冷たくなった女性の内2人に、ヨガの呼吸法でゆっくりと呼吸してもらいました。すると15分程で、その2人の足先の温度が上昇してきたのです。これは、一体なぜでしょう?
実は、
冷え性の原因である交感神経は、呼吸でもコントロールできます
。交感神経は、速い呼吸をすると激しく働き、ゆっくり呼吸すると働きが弱まるのです。つまり、
ヨガの腹式呼吸をゆっくりすることで緊張状態が弱まり、冷え性が改善される
というわけなのです。
ヨガが冷え性を改善すると言われる秘密は、実はヨガの呼吸法「腹式呼吸」にあったのだ!
さらに、
ヨガは「ゆがみ」も改善してくれる
というのです。実は、ほとんどの人の体は歪んでいるのだそう。実際に、佐藤アナの足の角度を見てみると、佐藤アナの体も歪んでいました。
そこで、
佐藤アナが体のゆがみを改善するためにヨガに挑戦!
そして、2週間ヨガを続けた結果、再び足の角度を見てみると、
見事佐藤アナのゆがみは改善されていました
。
ヨガは左右、前後対称で運動を行うので、ゆがみ解消に効果があるのです
。