祝900回!
農園
収穫祭
第900回 2007年9月23日
「所さんの目がテン!」放送開始から18年、栄光の900回目
を迎えました。この記念すべき900回を祝う赤飯をすべて材料から作ろうと始まった
「目がテン農園」プロジェクトの完結編
です。
一年中温かい南国沖縄で、荒れ地だった場所を開墾し作った、「目がテン農園」で、お赤飯の材料となるもち米、アズキ、ゴマの栽培に挑戦した一大プロジェクト。これまで様々な難問が立ちはだかりましたが、その都度科学の力で解決してきました。すべての作物が順調に成長し、夏場を迎えた頃、沖縄ならではの大型の台風に備え、風力を弱めるネットで農園を囲む対策をしました。その矢先、
7月の観測史上最大の台風が沖縄を襲来
しました。大型台風が去った翌日、恐る恐る農園のネットの中を見てみると、
作物はなんとか持ちこたえていた
のです。しかし、
なぜ薄いネットで台風から守ることができたのでしょう?
実は、ネットは
風力を弱めるだけでなく、内側に弱い風が流れることで、上空の強い風が降りて来られない
効果もあるのです。その結果、木をなぎ倒すような強風でも農園は無事だったのです。
ネットには風力を弱め、上空の強い風が降りてこられない効果があるので、たとえ薄くても、絶大の効果があったのだ!
そして8月の上旬、佐藤さんが水田の草取りをしていると、なんと所さんもお手伝いにきてくれました。田植えの時、もち米の中に、古代米の一種、赤米で作った900という文字も、うっすらと読めるようになっているのが確認できました。
続いて
アズキ
を見に行くと、
一見枯れている
ように見えましたが、これが
収穫時
だというのです。実は、アズキは莢が出来た後、さらに光合成を行い、葉から種子に栄養を送り込みます。その後、自らの栄養も全て送り込み、役目を終えた葉は枯れて落ちます。つまり、
葉が枯れた状態が収穫に適したタイミング
なのです。
アズキは莢が出来た後、さらに光合成を行い、葉は全ての栄養を種子に送り続けて枯れる。これがアズキの収穫のタイミングなのだ!
そして所さんにお手伝いしてもらい、アズキを収穫しました。アズキの株をハサミで切り取っていき、莢を広げて、棒でおもいっきり叩きます。莢を持ち上げると軽いカラの莢は上に、重いアズキは下に溜まります。その後、ふるいにかけ細かいゴミを取り除き、
アズキ2kgの収穫が完了
しました。収穫したてのアズキを味見するために、砂糖を加えて煮てその上に氷をかけて食べる沖縄風ぜんざいを作ってみました。そのお味は所さんも大絶賛でした。
次に
ゴマ
畑を見てみました。すると、
ほとんどの株が枯れていた
のです。実は台風によって運ばれた海水が畑に入ったことで、
塩害に弱い
ゴマはその後9割方枯れてしまったのです。しかし枯れたゴマの中にも、わずかながら持ちこたえた株が花をつけ、
サク果
と呼ばれる実を付けていました。サク果は種子が実ると、自然に開くことから「開けゴマ」という言葉が生まれたとも言われています。ゴマの収穫法は、袋に株を入れポンポンと叩いてゴマを出すというちょっと変わった方法でした。その1ヶ月後、目がテン農園でしっかり育った株から
ゴマを3g収穫
できました。
さて、残すはもち米です。稲は沖縄の太陽に照らされグングンと成長し、そして夏には穂を出し、花を付けました。そして稲穂の中身は米が固まる前の
胚乳
になりましたが、胚乳は甘いため、スズメなどの色々な鳥が狙ってくるのです。
そこで鳥避けとして、
以前コンクリートで作った「所さん像」をかかし代わりに使ってみる
ことに。さらにそのかかしに、鳥避けになるキラキラのスパンコールの服を着せ、はちまきを巻いて完成です。
所さんかかしが無事役目を終えた9月、ついにもち米収穫の日がやって来ました。矢野さんは地元の子供達と一緒にイネ刈りを開始。この収穫は今までの苦労を忘れさせてくれる収穫でした。ところで、
半年前は一粒だった種もみが、成長していくつの米粒になるのか
、一株分を抜き取り、数えてみることにしました。マス目に米粒を置き、数えてみると
一つの種もみから531粒
もの種もみが取れました。ちなみに
お茶碗一杯の米粒の数
を数えたところ、
2579粒
でした。つまり、たった
5粒の種もみが半年かけて、お茶碗一杯分のお米になる
ことがわかりました。
稲を刈り取った後は、長期間保存できるように乾燥させます。その後、乾燥させたもみを脱穀機で稲の茎から外していきます。種もみの殻を取った玄米を瓶に入れ、棒で突く昔ながらの方法でヌカを取って精米しました。こうして目がテン農園でとれた
もち米17kg
が米俵になってスタジオに登場しました。
そして、第一弾の時に矢野さんが
沖縄の海水から作った塩
も加え、お赤飯を作るすべての材料が揃いました。これらの材料を使い、プロの料理人の方においしいお赤飯を作ってもらいました。目がテン農園で獲れた材料は、味も歯ごたえも香りもしっかりしていてとても作りやすい食材だったとのことでした。試食した3人は非常においしいと大満足!さらに、「900」と描くために植えた赤米で作ったお赤飯も試食してみました。これぞ元祖のお赤飯なのですが、味はもち米で作ったお赤飯のほうが美味しいようでした。
こうして9ヶ月かけて行った一大プロジェクトは大成功!次は1000回記念を目指して頑張ることを誓った3人でした。