朝カツ丼(秘)
早起き
訓練
第1007回 2009年10月31日
私達が生活をしていく上で、欠かせないとっても大切なもの!それは
「時間」
ですよね!そこで今回は、時間についての様々な不思議を科学します!
街行く人に「あなたは朝型?夜型?」と質問したところ、なんと全体の64%の型が夜型だと答えました。しかも全ての年齢層で夜型が多かったのです。そこで大実験!普段の生活は、深夜3時前後に寝て、お昼前後に起床という
極端な夜型の大学生3人に協力してもらい、科学的に朝型訓練合宿を敢行!
朝型の理想の生活サイクルに合わせるため、合宿は夜10時の強制消灯からスタート。さすがに寝付けない様子で、結局全員深夜0時を過ぎてから眠りました。しかし、翌朝の起床は6時!全員辛そうに目覚めたところで、簡単な計算問題で頭の回転をチェック。結果は、3人とも一般人の平均を大きく下回っていました。ここから朝型訓練開始です!
まずは
「朝型訓練その①」朝、太陽の光をしっかり浴びる!
3人には特殊照明で太陽光と同じ明るさの光を強制的に浴びさせて、脳に朝が来たことを伝えます。さらにこの状態で…
「朝型訓練その②」ボリュームたっぷりの朝ご飯を食べる!
たくさん食べることで胃を動かして脳を活性化させるため、朝食メニューはカツ丼にカレーライス。
そして、
「朝型訓練その③」夕方からサングラスを強制着用!
目に入る光をできるだけ減らし、脳にもうすぐ夜だということを教えます。もちろん入浴もサングラス姿。さらに、
「朝型訓練その④」晩ご飯は控えめに!
ピラフで朝食の半分程度にカロリーを抑え胃の活動を少なくします。これで朝型訓練はすべて終了。その成果は?夜10時に消灯すると、全員10時半にはあっさり寝て、翌朝6時…なんと全員が自力で爽快に起床できたのです。そして再び計算問題を行うと、3人とも昨日より平均得点が30点以上もアップ!このように、
目と胃を使って脳をコントロールすると夜型の人も朝型になれるんです。
ところが…合宿の3日後、朝型をキープできているのか訪ねてみると、なんと3人中2人は夜型に戻ってしまっていました。
専門家に伺うと、朝型・夜型は、なんと遺伝子的な要因である程度決まっているといいます。つまり、朝型の遺伝子を持っている人は、ごく簡単な訓練で、朝型になれる可能性がありますが、その反面、夜型の遺伝子を持っている人を、朝型に訓練するのはかなり難しいそうです。
朝型と夜型は遺伝子で、ある程度決まっている!夜型の遺伝子を持っている人が、完全に朝型人間になるのはかなり難しいのだ!
さて、
年を取ると時間が経つのが早く感じるといいますが、本当なのでしょうか?
そこで実験!子供、大人、お年寄り各年代に周りの音が聞こえないように耳栓を装着してもらい、
スタートから5分たったと思ったらストップボタンを押してもらいます。
前後1分以内の誤差なら成功です。まずは
9歳の男の子が挑戦すると…なんと1分17秒という驚愕の早さでプッシュ!
次の45歳男性は、ギリギリ5分台で見事成功しましたが、続いて挑戦した
75歳のお年寄りがボタンを押したのは、なんと12分25秒と大幅にオーバー!
各世代20人ずつ計測した平均タイムは、10代とそれ以下の子供が3分32秒。20〜50代の大人が5分50秒。60代以上のお年寄りが7分10秒でした。そこで、さらに実験です。70代の2名のお年寄りに、まずは先ほどと同じように5分を感覚で押してもらうと、結果は7分23秒と8分14秒でした。次に
10分間のジョギングをしてもらい、その後もう一度測ると、なんと3分47秒と4分22秒に縮まったのです!
そしてさらに
30分休憩した後にもう一度実験すると、今度は7分8秒と8分5秒に逆戻りしてしまいました。
実は時間の感じ方は、心拍数や体温などの体の代謝と深く関係しています。つまり、
子供のように心拍数が高いと、時間を短く感じ、お年寄りのように心拍数が低いと時間は長く感じるのです。
人は交通事故などで危険を感じた時、時間が止まったように見えるといいますが、果たして本当なんでしょうか?
そこでこんな実験です。室内の人工スキー場で、ソリに乗って時速およそ30キロですべり、大きな紙を突き破ってもらいます。しかし、実は後ろに2枚目の紙があり、ここに書かれた文字を読むことができるのか?という実験です。
挑戦してもらう一般の方4名のうち、最初の2人には2枚目の紙があることだけ伝え、文字が書いてあることは秘密です。そして、ソリで紙を突き破った後、文字が読めたか聞いてみると、2人とも読めていませんでした。そこで
次の2名には「大きな紙を破って下さい」とだけ伝え、2枚目の紙があること自体を秘密にします。すると、2人とも2枚目に書いてあった文字を見事当てたのです!
実は、人間は交通事故などで強い緊張感を感じると脳で映像を処理する能力が上がると言われています。だから1枚目の紙を破って2枚目の紙が突然目の前に現れた瞬間、脳の映像処理能力がアップして、スローモーションのように見えたのだと考えられます。
人は交通事故などで強い緊張感を感じると、脳の映像処理能力がアップするため、その時の様子がスローモーションのように見えるのだ!