ポイントカード
お得術
第1073回 2011年3月5日
今や誰もが持っている、色々なお店の
ポイントカード
。街で男女各10人ずつの財布を調べさせてもらうと、平均で男性は4.8枚、女性はなんと13.6枚も持っていました!そこで今回は、ポイントカードの秘密を科学します。
ポイントカードの代表格といえば、10〜20%と高い還元率が特徴の、家電量販店。ちなみに、8000円の買い物をした場合、ポイント還元率10%と、現金割引10%、どっちがいいか、街で40人の方に聞いてみると、ポイント派は13人でしたが、現金割引を選んだ人は27人と、ほぼ2倍!でも、なぜ家電量販店はポイント還元ばかりなんでしょう?そこで実験!まずは秋葉原で高額な商品を、ポイント還元と現金値引きで買った人、それぞれ5人ずつにレシートを見せてもらいます。そして1週間後、全員に家電量販店で売っているような商品を買ったか問い合わせてみると…
なんと、現金値引きの5人は、全員が買っていなかったのに、ポイント還元を受けた人は5人中2人がポイントで、最初に買ったものとは関係ないCDなどを購入していたのです。
専門家によると、ポイントは現金に比べ、使うことに抵抗感が少なく、つい買ってしまうそうです。つまり家電量販店の還元率は、次の買い物を促すために、高めに設定してあるんですね。
家電量販店のポイント還元率が高いのは、ポイントは現金よりも使いやすいので、次の買い物を促す効果があるからなのだ!
さて、スーパーのポイントカードは0.5〜1%程と低い還元率ですが、なぜ主婦の皆さんに絶大な人気を誇るのでしょう?そこで実験!普段はポイントサービスを行っていないスーパーの入口で、特売の卵を1パック128円で販売。でも、
ポイントカードの代わりに、車の車検証を提示すると、10円引きの118円になると表示します。すると…駐車場に車検証を取りに戻る主婦が続出!外は雪にもかかわらず、わずか10円のために、50人中16人が車検証を持ってきたのです!
車検証を持ってきてくれた方に話を聞くと、皆さん口をそろえて「損はしたくない」とのこと。
確かに、車検証を持ってこないと、10円損をすると感じる値札になっています。そこで今度は、
車検証を持ってくると、先ほどよりもさらに安い15円引きで買える。つまり得をする値札に変えて実験してみました。すると…今度は車検証を持ってきた人は、わずか7人だけ。
この理由を専門家に伺うと…人間は得をするより損をすることに敏感なのでこういう結果になったと考えられるそうです。つまり、損をしたくないからこそ、ポイント還元率は低くても通ってしまうようです。
続いては、小さいお店でよくあるスタンプ式のポイントカード。街で主婦の方に聞くと、なかなか貯まりづらく、面倒だと、意外に不評でしたが、なぜ多くのお店が取り入れているんでしょう?そこでこんな実験です!地元で人気のパン屋さんに協力してもらい、1スタンプ100円と1スタンプ300円の2種類のスタンプカードを用意。スタンプが全て貯まったら、日テレ連動企画と称して、日テレグッズをプレゼントする設定にします。そして、お客さんには実験とは伝えず、土曜日に2種類のスタンプカードを合計100枚配布。迎えた一週間後、ここからが実験の本番。
実は、スタンプカードの有無で、買い物する金額の違いを調べるのが目的なんです。お店のレジの様子をウォッチングしてみると…
スタンプカードを持っていない117人のお客さんの平均購入金額は752円だったのに対し、スタンプカードを持っているお客さん13人の平均購入金額は、1071円と、319円も高かったのです!
スタンプ式のカードを持っているお客さんに話しを聞くと…ポイントを貯めようと、ついつい多めに買ってしまったとのこと。さらに、スタンプ式のポイントカードには思わず貯めたくなってしまう秘密が隠されています。例えば、
途中で一列揃えただけでも、100円引きなどの特典が用意されていたり、1枚が全部スタンプで埋まると、2枚目は特典がグレードアップしたりと、色々な工夫がなされているのです。
スタンプ式のカードを持っていると、特典のためにポイントを貯めたくなり、ついつい多めに買ってしまうのだ!