ことわざ
の科学
第1163回 2013年2月2日
何気なく使っている言葉を科学的に検証すると、驚きの発見があります。
題して“目がテン日本語のフシギ研究所”
今回は、目にまつわる言葉を検証しました!
①驚くと本当に目がテンになるのか?
番組タイトルでもある、「目がテンになる」の意味を調べると、『マンガで目を点のように描いた表情から驚きあきれる。呆然とする。』とのこと。
そこで本当に驚くとマンガのように、目がテンになるのかと、被験者にモニターを見ていてもらい、突然“鬼”が飛を出させて驚かしてみました。
すると、本当に驚くと目を見開きテンのようになったんです。
その理由は、驚くと交感神経が働きまぶたが無意識に開いてしまい、その結果、白目が見える量が増えることで、目に対しての黒目の割合が減少し、目がテンのように見えるということだったんです。
さらに、そんな目がテンになっているとき、何が起こっているのかより目の様子を見てみると、驚いた時、瞳孔も大きくなっていたんです。
専門家によると、人は驚くという危機的状況になると、身体が臨戦態勢を取ることで、まぶたが開き、瞳孔が大きくなるのだと言います。
そして、その目がテン状態になっている時は、驚かされた対象物を、普段よりも詳しく認識するのだと言うんです。
そこで、本当に驚いた方が驚かされた対象物をより詳しく認識しているのかと大型の滑り台を滑っている途中で、ライオンのイラストが描かれた薄い紙をスタッフが突然目の前に出し、そのライオンのイラストを認識できるかを実験しました。
比較のため最初のグループにはライオンが描かれていることは伝えず、紙が出てくることだけを先に伝え驚かせないで滑ってもらうと、全員ライオンが見えていませんでした。
次のグループには、何も伝えず滑ってもらうと、突然出た紙に驚いて、なんと4人中3人がライオンを認識できたんです。
驚くと身体が臨戦態勢になるため目がテンになり、その時は脳が活性化し、驚かされた対象物をより詳しく認識するのだ!
②「目は口ほどにものを言う」と言うけど、どのくらい目はものが言えるの?
「目は口ほどにものを言う」の意味は感情のこもった目つきは、言葉で説明するのと同じぐらい、相手に気持ちが伝わるものだということですが果たして目は、どのくらいものを言えるのか? 実際に検証してみました。
男女三人に、会話やジェスチャーを禁止して「目だけ会議」を行ってもらいました。
北海道の旅行先を9つの観光スポットから3人で目だけで話し合い、決めてもらう実験をしてみました。
会話がない沈黙の時間が過ぎていった6分半後、なんと3人が同時に挙手!
旅行先が決まったんです。旅行先も全員一致!
どうして目だけで決まったのか専門家に聞いてみると自分の行きたいところと相手を交互に見る「交互凝視行動」で自分の行きたい先を相手に伝えているとのことでした。
さらに3人の中で目をつむるとイエスだというルールまで生まれ意見を一致させていたんです。
実はこれ、白目にヒミツがあったんです。
白目は動物の中で人間だけしか見えておらず、他の動物は外敵に自分の視線がわからないように白目が見えない状態になっているんです。
人間は白目が見えることでコミュニケーションが円滑になり社会を築きやすくなっているんだそうです。
人間は白目が相手に見えることで、目だけでもコミュニケーションがとれる動物だったのだ!
③二階から目薬は何回で入る?
二階から目薬とは、物事が思うようにいかず、もどかしいさまを指す言葉ですが本当にもどかしく難しいものなのか、実際に検証しようと体育館に昇降機を搬入し、二階の高さを2m50cmとしリフトアップ。
そこから目薬を垂らして何回で入るのかやってみると、意外にも4回目で入ってしまったんです。
二階から目薬は思ったよりも簡単で、もどかしいことを指す言葉としては適さないと目がテンでは判断しました。
そこで、何階から目薬が正しいのかと、昇降機を5mの高さ、つまり三階から目薬に挑戦しました。
しかし、三階から目薬も31回で成功。
さらに7m50cm、四階から目薬にチャレンジすると、今度はなかなか入りません!
200回を超え、253回を迎えたとき、目薬を受けていたユージさんの体も限界に達し四階から目薬実験は成功しなかったんです。
そこで、もどかしい事の例えとして、目がテン的新ことわざは「四階から目薬」と認定しました。
しかし、どうしても四階から目薬を成功させたくなった番組スタッフは目薬といえば「キター」でおなじみのモノマネ芸人、山本高広さん、そして目の位置を正確に測るため、測量士さんさらに手振れなく目薬を落とすため、ダーツのプロをお呼びし目薬のスペシャルチームを結成!再び四階から目薬に挑戦しました。
すると、なんと12回目で見事成功!
目薬スペシャルチームの力で四階から目薬を入れることができたんです!
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