得する買い物術
の科学
第1222回 2014年4月13日
4月1日から8%にアップした消費税。やはり家計にとっては厳しい影響が・・・。そこで、ちょっとした工夫でムダな出費を防げるお得な買い物方法があるんです!本日の目がテンは、誰でも気軽に出来る「得する買い物術」を徹底解明しまぁす!
①携帯電話で写真を撮るだけ!レコーディングショッピングとは!?
買い物に関して、世の主婦の皆さんは意外にも、自分がいくら使ったか把握していないようなんです。これについて、消費者心理に詳しい専門家は「人間というのは普段どれくらい使っているか正確に把握していない。今日は5000円使っているのに3800円しか使っていない!というギャップがある」。では、この問題の解決策を専門家に伺うと「(節約のために) 1番大事なのは5000円使ったなら使った事を把握する。その為にはレコーディングダイエットと同じように記録することが大切。買い物のレシートを携帯電話で写真撮影するわけですね。そうするとレシートの記録が残ります。しかも写真を撮ることによって金額も確認するわけですね。」
携帯電話で買い物金額を撮影するだけで節約できる!?名付けて"レコーディングショッピング"!
でも、そんな簡単に節約ができるのか?5人の主婦で実験!皆さんには、あらかじめ前日までの3日分のレシートを保管しておいてもらい、今から3日間携帯電話で買い物が終わったあとのレシートを撮影。これから3日間、普段通りに買い物をしてもらいます。違うのは買い物の後にレシートの写真を撮り、その際に値段を声に出して読み上げるだけ。こうして3日間、5人の主婦には節約の実験とは知らせずに携帯電話でレシートを記録するだけのレコーディングショッピング生活を続けてもらいました。そして 実験終了後…さっそくレコーディングショッピングをした3日分のレシートを回収!
1日の買い物平均額を計算し、実験前3日間の平均額と比較してみると、なんと全員、実験前より買い物平均額が下がっていたんです。実は3日間の買い物中に、最初は値札も見なかった商品の金額を気にしだすなど、変化があったんです。では一体なぜ?専門家に伺うと・・・「これは記録をすることによって金額、どれだけ使ったという事を正確に把握できたんですね。正しい金額を把握できている!ということによって、こんなに使っているんだから節約しないといけないな!?と思うようになる。ということなんですよね。」
自分の使った金額を把握するだけで、無意識のうちに節約につながるのだ!
②「限定」の文字があるだけで売れ行きに違いがあるのか!?
数量限定、期間限定…。買い物に行くと見かける限定の文字。みなさん、やはり限定という言葉に魅力を感じるのでしょうか?
そこで、とあるスーパーで実験!同じ商品でも限定品とそうでない商品では売れ行きに違いが出るのでしょうか?実験の商品は卵!品質も値段も同じに設定。
違うのは値札の部分に限定の文字があるか無いかだけ。まずは、限定と書かず、普通に売る実験から!100パック並べ、値段と商品名だけを書いて販売します。午後1時から4時までの3時間、どれだけ売れるのか実験したところ、結果、限定と謳わず売った卵は3時間で71パック。そして、数日後、今度は「100パック限定」と謳って販売!
しかし、この日はあいにくの雨。客足にも影響が出そうですが・・・。実験を開始すると・・・続々と2パック以上のまとめ買いをするお客が!実験終了後、正しいデータを確認するため、2日間の実験のレシートを出してもらい、集計。結果、限定と書いた日の客数は雨の影響で、書いていない日の半分以下でしたが、売り上げは82パック。なんと!限定と書かなかった日を11パック上回ったのです!
なぜ、限定が付くと売れるのか?専門家に伺うと・・・「これはコモディティ理論で説明できます。"限定=手に入れにくい商品"であること自体が商品そのものの価値(希少価値)を高めて購買の欲求を引き上げるという事が考えられます。また、ポップに限定と付いたことにより『普段とは違う特別なセールかも』、『今買った方が得かも!』などの心理が消費者に働き、その心理から生じる値引きの魅力度が追加されるのだと考えられます」。
"限定"の文字には、購買意欲を高める驚くべきパワーがあったのだ!
③ポイントカードはホントにお得!?
街行く人20人に「アナタのポイントカード見せてください」と尋ねたところ、1人平均12.5枚を所持していました。でもポイントカードってホントにお得なのでしょうか?そこでこんな実験を!協力してもらったのは1皿どれでも100円の回転寿司店。回転寿司店でポイントサービス無しの日とポイントサービス有りの日では売り上げに差が出るのか実験です。まずはポイントサービス無しの日から!午前11時から午後2時までの3時間、実験を行うと・・・結果、実験中に来店した103人のお客さんが食べたお寿司は723皿。1人平均7.01皿でした。
数日後、今度はポイントカードありの実験ということで、目がテン特製10皿食べるごとに1皿無料のポイントカードを配りました。果たして、ポイントカードがない日とは違いが出るのか?この日も午前11時から午後2時までの3時間、実験を行うと・・・どうやら皆さん、ポイントが付く10皿単位を目指している様子。そして実験終了!11時から3時間分の集計を出してもらいスタッフが計算してみると、結果…138人のお客さんが1041皿のお寿司を食べ、1人平均皿数は7.54皿。ポイントカードがない日より2人で1皿増えた計算になりました。では、なぜこのような結果になったのか?専門家に伺うと「これはゴールフレーミングと呼ばれたりする。ポイントカードのような物があると、例えば20ポイント貯まればいくらもらえる!そういう目標に向かって一生懸命になりすぎてしまう。そのことによって無駄な出費ができてしまう!と言うことなんです」。
"ポイントを貯めること"自体が目的化して、結果、必要以上の買物をしてしまうのだ!買いすぎには注意!
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