ハワイ・人気
の科学
第1237回 2014年7月27日
目がテン恒例、夏休み海外特集!海外旅行人気ランキング第1位のハワイ!日本人がハワイに惹かれるその魅力に科学で迫ります!
①ワイキキビーチの美しさの秘密とは?
ハワイの観光スポットで最も有名な「ワイキキビーチ」。人を引き寄せる美しさのヒミツを探るためワイキキに詳しいリックさんを訪ねると、ワイキキは人工ビーチで元々は小さなビーチだったとのこと。砂浜を拡張させたというんです。 およそ100年前のワイキキビーチの写真を見ると、確かに砂浜が狭い!別の角度から撮った昔のワイキキビーチはなんと砂浜がない!でも、その数か月後に撮影された写真には立派な砂浜が。しかもこの白い砂アメリカ本土のカリフォルニアなどから運ばれたもの。白い砂浜が広がるワイキキビーチは人工的に作られた海岸だったんです!
人工的に砂を持ってきて作ったビーチは日本にもあります。それはお台場。お台場の海岸も伊豆諸島から白い砂を運んで作られたんです。でも、ワイキキほど大人気のビーチって感じじゃないですよね。同じ白い砂を運んで作った人工ビーチなのに一体何が違うのか!?そこで、晴れた日の2つのビーチの映像を比較。まずはお台場の海岸。なかなかキレイです。しかし、ワイキキビーチは凄かった!鮮やかなブルーとグリーンの海!砂は両方とも白。浅瀬であれば深さもほとんど同じ。なのに、なぜ海の色にこれほど違いが出るんでしょうか?ワイキキとお台場、両方の海水を汲んで比較してみと、どちらもほぼ透明。
そもそも間近で見ると透明なのに離れてから見ると色がついて見えるのはどうしてなんでしょうか?専門家によると、海の色は、太陽の光が海底で反射するなどして人の目に届いた光の色なんです。太陽の光は、大きく赤、青、緑に分かれます。この3色を組み合わせると、太陽の光の色になります。この光が水を通過すると、赤い光が吸収され、青や緑の色だけが残ります。これが海の色になっているというんです。
それを実証するために、用意したのが長さ5mのパイプ。このパイプに半分まで水を入れ、片方から太陽と同じ白い光を当てます。反対側から覗くと、水が入っていないところは本来の光の色ですが、水を通過することで赤い色が吸収され色が変わり、ワイキキの海の色に近くなっています。
お台場の海は暗く見える一番の大きな原因は「植物プランクトン」。そこで、ワイキキとお台場の海水をろ過し植物プランクトンの量を計測すると、ワイキキに比べお台場の方が圧倒的に植物プランクトンが多かったんです。その差なんと140倍!植物プランクトンの少ないワイキキの海は光が通過しやすいため白い海底の砂が光を反射し、多くの光が人の目に届きます。一方、お台場の海は光は海底の砂に反射しているものの大量の植物プランクトンにジャマされて人の目に届く光の量が少なく、暗く見えるんです。これが、ワイキキとお台場、海の色の違いだったんです!
ワイキキビーチの美しさは植物プランクトンが少ないことが理由だったのだ!
②ハワイの人たちが陽気な人柄が多い理由とは?
日本人観光客にハワイの人たちの印象を聞いてみると、陽気さが魅力だという意見が大勢。でも、これって観光客に対してだけなんじゃないの?そこで観光地から離れた工場などが集まるエリアへ。地元の印刷会社にお邪魔すると、全員アロハシャツを着て働いていました。実はハワイの多くの会社がアロハシャツを制服として採用しているんです。語学学校でも校長先生に授業中の先生たちもみんなアロハシャツ!さらにハワイでは冠婚葬祭だってアロハシャツでOKなんです。
もしかしてこのアロハシャツが陽気な人柄に関係しているのか?専門家に聞いてみると…「実際は根暗な人もいれば落ち込んでいる人もいる」とのこと。確かにおっしゃるとおり…しかし、服と言うのは自分自身を変容させるという社会心理的な効果があるとも仰っていました。是非確かめてみたい!そこで、遊園地に集まってもらったのは40代から60代の男性20名に「ある心理実験のためにジェットコースターに乗ってもらう」とウソをつき、このうちの半分、10人にアロハシャツを着て頂きます。そして、1人ずつ呼び出し、ジェットコースター前で待たせると、一般客に紛れた女の子たちが踊り出します!
アロハシャツを着たことで陽気になるのなら、ダンスにノッてくれるのでは!?
まずは比較の為、普通の恰好の男性で実験!すると、普通の格好の人はほぼ立ち尽くすだけ。中には煽られ続けた結果、照れながら手拍子だけしてくれる人もいましたが、ダンスにノッてくれたのは10人中2人だけでした。 ここからが本番!アロハシャツを着てもらった男性で実験です!その結果…終わってみれば10人中8人もの人がノリノリになるという驚きの結果に!
普通の恰好でいるよりもアロハシャツを着た方が陽気になりやすいのだ!
③なぜハワイで買い物をしたくなるのか?
ハワイ最大のショッピングセンターでは、皆さん、どれだけお買いものをしているんでしょうか?日本人観光客に聞いてみると、たくさん買い込んでいる人を次々に発見!買い物についての研究をしている専門家に聞くと…「ファッションと購買意思決定には関係があり、ハワイにいる時のような非常にリラックスしたカジュアルな服装の時には、とても気分も開放的になり、それが買い物に影響することが強くなってくる可能性がある」とのこと。これがハワイで買い物をしたくなるヒミツなの?それを確かめるためこんな実験です!
やってきたのはワイキキの真ん中にある免税店!全部で119店舗のお店が集まり化粧品や時計、バッグなどのブランド品や高級品を多く扱うショッピングモールです。ハワイに来ている日本人観光客に声をかけ、マキさん、ユイさん姉妹に実験に協力してもらいました。
お姉さんにだけ、ハワイらしいラフな格好から、番組で用意したスーツに着替えてもらい、このまま1時間、自腹で買い物を楽しんできてもらいます!
妹のユイさんはラフな恰好のまま。果たして服装を変えただけで買い物に差は出るんでしょうか?
妹さんから開始わずか10分で2万円のバッグを購入。一方、スーツになったお姉さんは、悩んだ挙句、買わずに店を出てしまいました。
そして1時間終了。
その結果…ラフな格好で買い物をした妹さんが購入したのはバッグ、ピアス、クッキーの3点、合計およそ2万7千円。スーツで買い物をしたお姉さんはバッグをあきらめたためおよそ1600円の口紅1点のみでした。当然個人差もあるため、他の方3人ずつでも同様の実験を行ったところ…ラフな格好チームの買い物は1万7千円のサンダルなど、全員1万円超え!一方スーツチームは、1万円を超えた人はただ一人。何も買わなかった人もいました。4人の買い物額を平均すると、ラフな格好チームはおよそ2万円。一方スーツチームの平均は6000円。ラフチームはスーツチームより3倍以上多く買っていたんです。
解放感のあるハワイでの格好が買い物を促進させる要因になっていたのだ!
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